長寿企業大国である日本の47都道府県を網羅する、「未来に残したい老舗企業」の100選を記録した書籍があります。
本日紹介するのは、日本経済大学教授で、老舗企業・ファミリービジネスの経営戦略を専門とする後藤俊夫さんが編集した、こちらの書籍です。
後藤俊夫ほか『百年企業100選 未来に残したい老舗企業』(東方通信社)
この本は、日本全国47都道府県を網羅する、総勢75名の執筆陣が紡ぐ、未来に残したい「老舗の記録」で、百年企業を100社選んで紹介している書です。
本書は地域別に以下の6部構成から成っています。
1.北海道・東北(14社)
2.関東・甲信越(31社)
3.東海・北陸(15社)
4.近畿(14社)
5.中国・四国(18社)
6.九州・沖縄(8社)
本書の冒頭で編者の後藤さんは、この本で用いられている以下のキーワード・トップ10から、百年企業のDNAを探ることができると指摘しています。(カッコ内の数字は使用頻度)
◆ 時代(95)
◆ 変(70)
◆ 継(69)
◆ 客(65)
◆ 和(52)
◆ 守(44)
◆ 質(37)
◆ 美(26)
◆ 地元(21)
◆ ブランド(21)
この中でトップの「時代」については、「時代の流れ」や「時代に適した」という表現が多く、社会的・歴史的なニーズの変化に対応してきたことが、長寿企業として生き残ってきた要因と推測されます。
さらに、2番目の「変」は「変化」であり、「継」は「継続」、「継承」、「後継」といった表現になります。老舗企業には、「伝統を守る」というイメージが大きいかと思いますが、継続していくためには「変化への対応」が不可欠であることが、分かります。
また本書では、「200年を超える企業数」を都道府県別にランキングしていて以下のようにベスト10を紹介しています。(本書刊行の2013年時点で推定したデータ)
1.京都府 482
2.東京都 319
3.長野県 178
4.山形県 138
4.大阪府 138
6.福島県 134
7.新潟県 131
8.愛知県 129
9.兵庫県 126
10.静岡県 105
また、100年超えの企業数については、ほぼ上記の都道府県とベスト10は共通ですが、東京都6,090社がトップとなり、神奈川県が7位、埼玉県が10位にランクインしてきます。
これらのデータは、帝国データバンク、東京商工リサーチと、編者の後藤俊夫さんが独自に収集したデータベースから成っていますが、推定方法は、2012年に改訂新版が刊行された、横澤利昌編著『老舗企業の研究-100年企業に学ぶ革新と創造の連続』(生産性出版)を参照したとのことです。
本書を読むと、長寿企業として、地元やお客さまに支持され続けてきた理由がよく分かります。
あなたも本書を読んで、100年企業の経営について知り、そのDNAを学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を