書評ブログ

トム・ピーターズ 『ブランド人になれ!』 (阪急コミュニケーションズ)

トム・ピーターズ氏は、マッキンゼー出身の経営コンサルタントで、独立してトム・ピーターズ・グループ代表だ。

 

彼の時代の先端を行く独創的な発想は、世界中のビジネスパ^ソンから多くの支持を受けている。著書の『エクセレント・カンパニー』は世界的なベストセラーとなり、大きな反響を呼んだ。

 

本書は、トム・ピーターズ氏が、新しい経済の単位が会社ではなく個人になる、という発想のもとに、個々のビジネスパーソンに対して、「ブランド人になれ!」と、提唱した書だ。

 

ブランド人は雇われ人とは対極にある人材で、そのための50項目を本書で整理している。主要なものを以下に紹介したい。

 

1.自分の人生は、自分が責任を持って生きること、心血を注げる仕事を持つこと
2.自分は何者で、何の第一人者なのか、ブランドを確立する
3.自分の名前をブランドにして、何かの達人になる
4.自分が大切にしているものを明確にする
5.ビジネス力をつけて世界を広げる

 

6.八つの帽子(マーケティング・商品開発・業務管理・顧客サービス・販売・情報管理・時間管理・計画)を揃える
7.自分を世間に伝える
8.プロジェクトのポートフォリオを考える
9.一点集中する
10.お客さんとともに生きる

 

11.コミュニティーづくりをする
12.デザイナーにあらずんばブランド人にあらず
13.絶えず新しい品揃えを
14.アイデンティティは 「よそ行き」 ではない
15.ブランドは信頼のマーク

 

16.たかが名刺、されど名刺
17.話術は大切なブランド術
18.気持ちが暗くなったら勝てない
19.志のないブランドなんて・・・
20.ブランド人は 「生き方の手本」 を示す

 

ブランド人を提唱する著者が、最後に強調しているのは、あなたの 「売り」 は何であるか、何が商品なのか、そしてブランド人は営業マンだ、ということだ。ブランド人は、売らなければビジネスにならないのだ。

 

本書は、独立起業を考えている個人には、指針になるような良書だ。ぜひ、起業を目指す人すべてに読んでほしい。