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TOEIC 955点への道 ~ その1 ~

私が英語力アップに本気で取り組み始めたのは44歳の時だ。転職活動をしている過程で、エグゼクティブサーチ会社、俗にいう「ヘッドハンティング会社」との面接で、担当者から鼻で笑われ、軽くあしらわれたのがキッカケだ。

 

留学経験もない、MBAも持っていない、TOEICスコアもない、TOEFLスコアもない、英検さえも持っていないという状態だったのだが、まったく相手にされなかった。

 

その時の悔しさは、今でも忘れていない。「英語は昔から得意でした。」とか、「海外出張の経験があります。」といったレベルでは、何の価値もないことがその時、痛いほどわかったのだ。ただ、その時の悔しさをバネに英語に取り組んできて今の自分があるので、馬鹿にしてくれた担当者には本当に感謝している。

 

確かクリスマスも近い12月だったが、私はビジネス英語学習のための本を買い込み、短期間で最もスコアが伸びて企業に認められやすいTOEICに取り組むことにした。

 

まず考えたのは、一度も使ったことがなかったため枠が残っていた職業訓練給付金を使っての英会話レッスンだ。とにかく早く上達したかったので、渋谷にあったマンツーマン方式のGABAという英会話学校に申し込みをした。

 

今だったら絶対にやらない英語学習法だが、その時は何をどうしたら英語習得ができるかわからず、とにかく外人と数多く話すことが1番だと考えた。当時は補助制度も手厚くて授業料の80%が戻ってきたのだ。確か50万円の授業料のうち40万円が戻ってきたと思う。週3回(確か1回2コマ)を3か月間続けた。

 

しかし、テンション高く頑張った割には英語力は伸びなかった。リスニングも英会話もたいした進歩がない。自己負担10万円でも惜しい気がするほど手ごたえは少なかった。ただ、ひとつだけ学んだのは「英字新聞を読むことがいい」ということ。

 

なかなか知的な感じの英会話講師が、「英字新聞の英語は易しいからビジネス英語の上達には最もよい。」と勧めてくれた。これをキッカケに『Japan Times』を毎日とって読むことになった。

 

その後、通常より30分早く会社近くの喫茶店に着いて、コーヒーを飲みながら『Japan Times』の1面記事だけをすべて読むのが日課となった。

 

最初は30分では記事の半分も読めなかったが、いろんな学習の相乗効果が出る頃になると、15分で読み切って、政治面や経済面まで目を通せるほどスピードが上がった。毎朝、英字新聞を30分速読するという学習法はTOEICにもビジネス英語習得にもぴったりの「王道の学習法」である。

 

TOEIC730点を超えてくると英字新聞は楽しんでスラスラ読めるようになる。800点を超えれば、英語で情報を取っている感覚になってくる。ここまで来ると、英語は武器になってくるし、860点~900点レベルになれば日本語の本より英書の方が論理的で理解しやすくなってくるのだ。

 

ビジネス英語はまず読解力、しかも易しい英語の速読なのだが、もうひとつ、TOEICにはリスニング対策がキーポイントになる。では次に、「リスニング力アップの王道」を伝授しよう。