書評ブログ

自由人の発想法

自由人とは、どのような人を指すのでしょうか?また、自由人の発想法はどうなっていて、どうして自由に生きていくことができるのでしょうか?

そうした疑問に答える書物として、本日お薦めしたいのはこちらの本です。

 

高橋歩 『自由人の脳みそ』 (A-Works)

 

高橋歩さんは自由な発想をして世界を駆け回っています。まるで子どもの頃の感覚のまま、次々に突飛な発想を生み出し、思いっきり楽しみながら好きな遊びを仕事に変えていく姿は、周りの人々を惹きつけ、巻き込み、そして拡大していく。

 

そんな高橋さんの行動力の原点は、自由な発想です。好きなことにフォーカスするというシンプル思考が、「まずやってみよう、やってみてから考えよう」 という行動力につながっている。

 

この本では、仕事も夢も遊びも、自由に自分の好きなように楽しむための38の考え方が記されていますが、その中で私がとくに感銘を受け、ほかの書からも学んだ、珠玉の 「思考法」 を以下に紹介します。

 

1.自分らしさ、オリジナリティとは、100%の吸収体として、他人から学べるということ

これはとても重要です。ゼロや無から、新しい価値が生まれることはなく、世の中のクリエイティブな全てのものは、過去の叡智を組み合わせた結晶だと私は思っています。

アップル創業者のスティーブ・ジョブズは日本の 「禅」 を学んで、あの i Phone のシンプルな形状を思い付いたと言われています。この本では、秀吉が信長の分身になり切ろうとしていた話や、長渕剛が吉田拓郎のコピーをしまくっていた例が述べられています。

 

2.「死」 について

これは昨年から私が仕事をしていく上で強く考えるようになったことです。この本で高橋歩さんはこう言っています。
「時間は無限にあるという感覚で生きている人は、行動力が鈍いが、人生の残り時間は限られているということを知っている人は、自然に動く。」

 

ほんとうに名言だと思います。楽天の三木谷会長兼社長は、ハーバード・ビジネススクールへの留学から帰国した時、「人生は有限で、こんなことをしている場合ではない」 と言って、興銀を退職してインターネット・ショッピングモールの立ち上げに突き進みました。

 

また、これと同じことを書いている書籍を二冊読んで、深い感銘を受けたので、紹介します。二冊ともブログで以前、採り上げているので、ブログ記事の日付も書いておきます。

 

一冊目は、高岡浩三 『逆算力』 (日経BP社)  <ブログ2013年11月17日>

 

高岡さんは、ネスレ日本の代表取締役兼CEOですが、「キットカット受験キャンペーン」 を成功させたことで知られる。最近では新しいネスカフェ・ビジネスモデルを構築するなど注目の経営者です。外資系では珍しく、新卒で入社してそのまま社長になったという経歴です。

 

高岡さんは、祖父と父をともに42歳で亡くすという、極めて稀な運命を背負ってきました。その為、自分自身の寿命も42歳までだと、ずっと考えて生きてきたそうです。人生の残り時間が限られているから悔いのないようにチャレンジしてきた、ということが上記の本には書いてあります。

 

もう一冊は、ひすいこたろう 『あした死ぬかもよ?』 (ディスカヴァー21)  <ブログ2014年9月6日>

 

そのものズバリのタイトルです。ひすいさんは、成功する人としない人の差は努力するかしないかの差、努力の差は志があるかないかの差、志の差は人生が有限であることを意識しているかいないかの差だと言っています。

 

高橋歩さんのこの言葉が最高です。「人生は短い。やりたくないことをやっている暇はない。」

 

3.成功するまでやれば必ず成功する

これは高橋さんの人生哲学でしょう。失敗という概念はないのです。一度うまくいってしまえば、すべての失敗は経験と呼ばれる、と言っていますが、その通りです。

 

1回失敗したとか、3年失敗した、というのは気にしない。「人生でペイすればOK」という考え方が素晴らしいです。人生80年の2~3年、悪いことが続いてもたいしたことはない、という捉え方です。

 

ほかにもいい言葉や発想法が次々出てくるのが、この本です。さすが自由人の脳みそ、という感じです。この本は信頼する仲間に教えてもらった本ですが、とてもよかったです。

 

では、今日もハッピーな1日を!