一昨日、昨日に続いて、3日連続で本田直之氏の「生き方」についての本を紹介したい。本書は、「自由に生きるために、幸せについて考えてみた」というサブ・タイトルの通り、ギャラップ調査などの「世界の幸福度ランキング」で上位に来る北欧諸国(デンマーク、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン)にて取材した著者の想いが書かれている。
「 Less is more 」 というのは、ドイツの建築家、ミース・ファン・デル・ローエの言葉で、もともと建築について述べられたものだが、本田氏が今の世相にぴったりだと感じてタイトルとしたものだ。
ミース・ファン・デル・ローエは、ル・コルビュジエやフランク・ロイド・ライトと並ぶ近代建築の三大巨匠のひとりだ。「より少ないことは豊かなことだ」 という、この言葉は建築のみならず、現在の世の中が求めていることだろう。 i Phone のシンプルな作りが世界中のユーザーの支持を受けているのもその表れだ。
本書では、以下の4つのコンセプトに分けて、順に新たな価値観を提案している。
1.古い価値観のままでは不幸せになる時代
2.自由に生きるために、変えること
3.自由に生きるために、捨てること
4.新しいライフスタイルを求めて
北欧の4ヶ国や、オーストラリア、ニュージーランドなどの幸福度ランキング調査の上位に位置する国々の国民の価値観を参考にして、本田氏なりのライフスタイル提言がなされている。私がとくに感銘を受け、共感する価値観、生き方を以下で紹介しよう。
1.住環境は自分のライフスタイルを充実させるプラットフォーム
2.節約から選択へ
3.大切なのは、お金だけでなく時間
4.一流企業よりフリーランス
5.地位や名声よりツイッターのフォロー
6.他人軸から自分軸へ
7.やりたいことより、やらないことを決める
8.捨てるものあれば、身につけるものあり
9.一社で働くより 「複業」
10.高級住宅を捨て 「デュアルライフ」 を
11.ノマドライフでクリエイティビティを上げる
12.ワークスタイルとライフスタイルを融合させる
13.幸福度が高いと病気になりにくい
14.たくさんのモノより、持たない生活
15.継続よりリセット
いずれも、私の今後のライフスタイルの指針としたいものばかりだ。自由な生き方、幸福な生き方について改めて考えてみたいすべての人々に本書を推薦したい。