昨日に続き、小林正観氏の著書を紹介したい。本書では、小林氏が心に響いた２０の言葉が紹介されている。「言葉」の持つ力は、生き方や人生を変えてしまうほどの影響力を持っていて、本書ではそうした「珠玉の言葉」が集められている。
小林氏の人生観で、「今のままでいいじゃないか、十分にあなたは素敵なんだよ」という観点で述べられた言葉が紹介されている。「努力しなさい、頑張りなさい、夢や希望を持ってそれを実現するのが偉いことなんだ、立派なんだ」という系統のことばは入っていない。
小林氏が、「これは凄い」と感じた言葉は以下の通りだ。
１．神の領分 （三浦綾子）
２．良妻を娶った者は幸せ者になれる、悪妻を娶った者は哲学者になれる （ソクラテス）
３．一切衆生櫛悉有仏性 （釈迦１）
４．利行 （釈迦２）
５．五蘊皆空 （釈迦３）
６．人の短を言うことなかれ、己の長を説くことなかれ （空海）
７．水はよく船を浮かべ、水はよくまたその船を覆す （徳川家康）
８．鳥が選んだ枝、枝が待っていた鳥 （河井寛次郎）
９．善人なをもて往生をとぐ、いわんや悪人をや （親鸞）
１０．極楽浄土はみなみにある （一休）
１１．吾唯足るを知る （水戸黄門）
１２．精神科医に必要なものはことばだけである （フロイト）
１３．災難に逢う時節には災難に逢うがよく候、死ぬ時節には死ぬがよく候、是ハこれ災難をのがるる妙法にて候 （良寛）
１４．百戦して百勝するあ善の善なるものにあらず （孫子）
１５．悟りとは平気で死ぬことではなく、平気で生きることである （正岡子規）
１６．死を克服した者は明るく美しい生き方になる （ゲーテ）
１７．生死にこだわっているわけではありません、人生の終末にあたり人間に生まれてきてよかったと思ってもらいたいのです （マザー・テレサ）
１８．病める者は幸いなり、貧しき者は幸いなり、弱き者は幸いなり、天国は彼らのものである （キリスト１）
１９．裁く者は裁かれる、裁かれる者は裁かれない、許す者は許される、許さない者は許されない （キリスト２）
２０．私の体を通してからにしてください （天皇）
まさに、珠玉の言葉だ。人が人として生きる道、小林正観氏の解釈による偉人たちの深い言葉の数々は、我々の人生を変えてしまう力を持っている。全ての人々に心から本書を薦めたい。
