書評ブログ

不器用な人ほど成功する理由

「不器用な人ほど成功する」と提唱し、自信を失った数多くのビジネスパーソンを蘇らせた人がいます。大手広告代理店・博報堂のCMプランナーを経て執筆活動に入り、研ぎ澄まされた「言葉」でロングセラーを連発する中谷彰浩さんです。

 

中谷さんの著書は、恋愛エッセイや小説からスタートしましたが、人生論、ビジネス書など幅広いジャンルで執筆を続けています。そうした中で今日紹介するのは1996年に出版されたこの本です。

 

中谷彰浩『不器用な人ほど成功する』(ダイヤモンド社)

 

この本は、不器用でなかなか上手くいかないと悩んでいる人に勇気をくれる「励ましの書」です。中谷さんは「人間の持っている根気と、器用さの合計は、同じです。」と言います。

 

つまり「器用さと根気は反比例する。不器用な人ほど成功する。」というわけです。不器用な人は、その分、根気が多いのです。コツコツとした練習や作業を、不器用な人は面倒臭がらずに平気でします。

 

成功に必要なのは、器用さよりも、根気を生み出す不器用さなのです。そうしたコンセプトを、中谷さんは冒頭の言葉で示したのち、本書の本編にて様々な言葉で表現しています。以下に珠玉の言葉を紹介しましょう。

 

1.成功した人は勉強しなかったのではなく、学校以外で何かを学んだのだ
2.人生はボートのようなもの。過去を押しやりながら見えない背中の方に向かって進んでいく
3.本番では今さらガンバっても始まらない、力を抜こう
4.チャンスはタクシーの空車のようなもの、今通りすぎた3台が最後の空車
5.余力を残して勝つことは、全力で負けることより恥ずかしい

 

6.すべてのものは私たちが持っているのではなく、神様から預かっているだけ
7.成功する人には、必ず空白の時代がある
8.適応力のない人が劇的な進化をとげる
9.走るために走ってはつまらない、生きるために生きてはなんにも面白くない
10.観測に希望的観測以外いらない

 

11.「忙しくて本が読めない」そういう人のカバンに1冊の本も入っていない
12.恐怖は夢の中のオバケと同じ、あなたの作り出した幻影にすぎない
13.迷った時の3つの鉄則-①まっすぐ、②坂を上る、③引き返さない
14.誰も味方がいない人には、神様という最強の味方がつく
15.コントロールの悪いピッチャーのほうが打たれにくい

 

16.ニコニコ笑っている人間を殴れる人はいない
17.人生に目的なんていらない、好きでやってればいいんだ
18.迷ったら与える、きっと正しい結果になる
19.危険と犬は、逃げると余計かまれる
20.引こうと思ったものの隣りのところを読んでしまうのが、辞書と人生の楽しみ

 

21.熟した今日のトマトを食べよう、昨日のトマトはカビている、明日のトマトはまだ固い
22.直観力にプロとアマの差はない、直観力を信じる力で差が出るのだ
23.いいクルマは、故障が多い
24.人生は、サーフィンのようなもの、波が大きすぎると文句を言う人はいない
25.ムダになる日は、1日もない

 

含蓄の深い言葉が並び、どんなピンチの時でも諦めない勇気がもらえる本です。皆さんも心に響く言葉が満載の本書を読んで元気になりませんか。

 

では、今日もハッピーな1日を!