書評ブログ

ジョン・キム『真夜中の幸福論』(ディスカヴァー21)

昨日に続き、ジョン・キム氏の著書を紹介したい。本書は、「人間はどう生きればいいのか」というような人生に関わる根本的な問いについて、キム氏が悩みながら出した答えを、「メルマガ」という形で同世代および若い世代に向けて発信したものだ。

 

本書の冒頭でキム氏が述べる「幸福の条件」は以下の2点だ。

 

 

1.「自然体」 で生きていること
2.「自分が愛せる自分自身」 として生きていること

 

 

そのためには、ぶれない「軸」が自分の中にしっかりあること、が必要だ。自分の人生を支える確固たる「軸」があって、その軸と日常の思考・言動を一致させてはじめて、人間は幸福に生きることができる。

 

 

本書でキム氏が提唱する珠玉の言葉を以下に紹介しよう。心に染み入る言葉が次々に繰り出されてくる。

 

 

1.孤独を恐れず、自分を見つめ直す 「空白の時間」 を意識的に持とう
2.昨日の未熟な自分に心から感謝し、明日の成熟した自分を喜ぶために、今日の努力する自分を生きる
3.結果に対し責任を負う決意をもって、自分が選択した道はつねに正しい
4.自分の行動の結果は、すべて自分の成長材料になる
5.自分が社会に貢献できる価値とは何か、自分だけの山を見つける

 

 

6.誰とも取り換えがきかない人間になる
7.執着しないこと、とらわれないこと、それが 「幸せ」 になるためには重要だ
8.すでにあるものに気づき、それに感謝する
9.人間の合理性というものは、それぞれ別に存在している
10.合理性というのは、人の数だけあり、そこに時間によるバリエーションが加わる

 

 

11.理解できるということと、納得することはちがう
12.自分自身も相手も世の中も、何もかも変化し、その流れは誰も止められない
13.つねに自分に行動の起点をおく
14.誰がいつ死んでもおかしくない、時間は1秒たりとも無駄にできない
15.時間に対する緊張感は、命に対する緊張感だ

 

 

16.自分の 「成長の可能性」 に対する信頼、自信を持ちなさい
17.幸せの本質は 「歩み」 にある、一歩一歩に幸せを感じて歩く
18.幸せになるために努力するのではなく、努力の中から幸せを発見することだ
19.人生の波は自らつくる、自分が波の起点になると決意する
20.努力と結果の間には時間差がある、結果が出るのが遅いほど最終的に出てくる結果は大きい

 

 

幸せな人生を送りたい人、自分らしい生き方をしたい人すべてに、本書を心から推薦したい。