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ひすいこたろう&白駒妃登美『人生に悩んだら「日本史」に聞こう』(祥伝社)

ひすいこたろう氏は、コピーライター兼作家で、心理カウンセラーや漢字セラピストなど多彩な肩書を持つ。ひすい氏が才能を発掘する形で本書がデビュー作となる白駒妃登美さんは、慶応義塾大学経済学部を卒業して大手航空会社の国際線客室乗務員勤務を経て、現在は博多在住で結婚コンサルタントとして活動している。

 

白駒さんは、博多の歴女としての顔も持っていて、歴史に興味を持てない人々に、歴史上の人物やエピソードを分かりやすく楽しく語り、大好評を博している。

 

本書は、歴女歴30年となる白駒さんが歴史上の日本人のスピリットを書き下ろし、ひすい氏が編集と追記を担当している。構成は以下の6つより成る。

 

1.先人に学ぶ 「夢」 を叶える生き方
2.先人に学ぶ 「粋な」 生き方
3.先人に学ぶ人生の 「楽しみ方」
4.先人に学ぶ 「愛」 される理由
5.先人に学ぶ 「絆」 の紡ぎ方
6.先人に学ぶ日本人の 「美しさ」

 

白駒妃登美さんの歴史講義は、まるで人物たちがすぐそこにいるかのようにリアルに感じられ、「ひとみさんが先生だったら、歴史が好きになっていたのに!」 と、感動の涙を流す方がたくさんいる、という。

 

それは彼女の心の中に歴史上の人物が生きていて、幼少の頃から、何か問題があると、「ここで福沢諭吉ならどう考えるだろう?」 と、歴史上の人物と対話していたからだ。

 

それでは、本書で採り上げられている歴史上の魅力的な人物を、一部だけ紹介しよう。

 

1.薩摩藩の島津重豪(しげひで) : 島津斉彬や奥平昌高をシーボルトに会わせる
2.白石正一郎 : 坂本龍馬、西郷隆盛、高杉晋作、伊藤博文ら400人の活動資金を支援
3.石田三成 : 戦後処理として、負けた戦国武将に 「帳簿の付け方」 を教える
4.宇喜多秀家&豪姫 : ベスト・カップル賞
5.フレッド和田 : オリンピックの東京招致に活躍

 

その他、日本とトルコとの相互救助の歴史には心打たれるものがある。詳しくは本書をお読みいただきたいが、涙が出そうだった。

 

同じく、ポーランド孤児と日本との関係も涙なくして読めないほどだ。我々が知らない日本と世界の歴史がたくさんある、ということを思い知らされた。

 

本書を読めば、あなたも間違いなく、白駒妃登美さんの歴史講義のファンとなるだろう。歴史が嫌いで苦手と言う人ほど、ぜひ本書の一読を薦めたい。