「できる人は、一体どうやって『しにくい』を『しやすい』に変えているのだろうか?」「『しやすい』は、たったひとつの技術を身につけることで実現できる。それが上手に『分ける』技術だ。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1969年神戸市生まれ、1992年文房具・オフィス家具メーカーのコクヨに入社、コクヨがフリーアドレスを導入したことをきっかけに「働き方とオフィスのあり方」を提案する業務に従事し、ワークスタイルを調査、研究する面白さに取りつかれ、現在はコクヨ株式会社ワークスタイルコンサルタント、エスケイブレイン代表の下地寛也さんが書いた、こちらの書籍です。
下地寛也『「しやすい」の作りかた』(サンマーク出版)
この本は、様々なシーンを想定しながら「しにくい」を「しやすい」に変換する「分け方」を指南していく書です。
本書は以下の9部構成から成っています。
1.「しにくい」を「しやすい」に変える
2.「しやすい」を邪魔する5つのバグ
3.「しやすい」を作る3ステップ
4.「わかりやすい」の作りかた
5.「動きやすい」の作りかた
6.「整理しやすい」の作りかた
7.「買いやすい」の作りかた
8.「話しやすい」の作りかた
9.「生きやすい」を作るために
この本の冒頭で著者は、「分けられたものには、分けた人の『狙い』があらわれる。その狙いとは何か?その目的とは何か?あなたならどう分けるか?そんな思考が身につけば、あなたが解決したい『しにくい』は『しやすい』に変わるだろう。」と述べています。
本書の前半では、「しにくいをしやすいに変える」「しやすいを邪魔する5つのバグ」および「しやすいを作る3ステップ」について以下のポイントを説明しています。
◆「しにくい」を「しやすい」に変えて喜んでもらうのが世の中の仕事
◆「目的と分け方は合っているか」が大切
◆ 分けることを難しくする5つのバグ:①グレーゾーン、②複数属性、③その他、④不平等、⑤メンテナンス
◆ 分けるときの3ステップ:①分ける対象物を書き出す、②分け方を書き出す、③目的を意識し、解決の糸口になる分け方を選ぶ
この本の中盤では、「わかりやすいの作りかた」「動きやすいの作りかた」および「整理しやすいの作りかた」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆「わかりやすい」を作るためには複数の分け方を検討する
◆ 限られた資源の分配法は「必要原理」「平等原理」「公平原理」の3つ
◆「ざっくり3つに分ける」はとても有効
◆ 空間のレイアウトを大きく変えることで人の動きを大きく変えられる
◆「床の色」を変えると、立ち位置がわかりやすくなる
◆ セミナーの座席を「2人席」にすると快適で過ごしやすくなる
◆「マネジャーを1箇所にまとめる」と社内連携が進む
◆ 洋服はバッファーを用意し、「1~3軍」に分けると整理しやすい
◆ 書類は「一時保管場所」を作っておくと捨てられる
◆ 人間関係は「同志、知人、友達」の3つで見直しをする
本書の後半では、「買いやすいの作りかた」「話しやすいの作りかた」および「生きやすいを作るために」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」を分けることで、顧客を維持しやすくなる
◆「時間」と「シーン」を分けると、新たな顧客を引き寄せやすくなる
◆ ブランドの安心感を活かしてターゲットを分けると売上獲得につながる
◆ 商品を3段階のモデルに分けると、真ん中のモデルが売れやすくなる
◆ 誰も気づいていない分け方を見つけ、それを実現しよう
◆ プレゼンは「導入」「中盤」「シメ」の3つに分けると伝わりやすい
◆ 発言しやすい会議にするには、「発言順」「メリットとデメリット」「メンバー」の3つの分け方を変える
◆ ホワイトボードを「問題」「原因」「解決策」に分けると話を整理しやすくなる
◆ 相手の分け方を整理すると「大切にしていること」が見えてくる
◆「生きやすい」を作るための3つの分け方:①課題の分離、②20:80の法則、③分人
この本の締めくくりとして著者は、「結局のところ、本書で取り上げたすべての内容は『生きやすい』につなげるための思考法だ。」「人生には様々な『生きにくい』が存在する。一つひとつの『しにくい』を少しでも減らして『しやすい』分け方を作っていく。」「どう分ければ、しやすくなるかな?と考える癖をつけてほしい。」と述べています。
あなたも本書を読んで、「しにくい」を「しやすい」に変える技術を学び、あなたの人生を「生きやすく」していきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3551日目】