「人生100年時代と言われていますが、老後資金を運用&取り崩すやり方は、長寿時代には対応できていません。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、徳島県生まれで、大学卒業後、出版社に勤務し、1997年にNEO企画を設立して出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出し、現在は、新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆しているNEO企画代表、ファイナンシャルプランナー、AFPの長尾義弘さんが書いた、こちらの書籍です。
長尾義弘『投資資金ゼロで老後資金をつくる』(青春新書)
この本は、老後資金を運用しないで、公的年金などの制度を賢く使いこなして老後を豊かに暮らす方法を紹介・解説している書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.老後資金よりもっと大事な「収支のバランス」
2.年金は本当に大丈夫なのか
3.「減らない財布」の手に入れ方
4.「穴の空いた財布」にならないために
5.老後資金の考え方
この本の冒頭で著者は、「老後のお金でもっとも重要なことは『収支のバランス』です。『収支のバランス』が取れていれば、老後資金はそれほど必要ありません。」と述べています。
本書の前半では、「老後資金よりもっと大事な収支のバランス」ついて以下のポイントを説明しています。
◆ 老後のお金にもっとも適しているのは終身年金
◆ 新NISAよりも年金の繰り下げ受給のほうが効率的
◆ 認知症になったとく運用資金は凍結されるリスクも
◆ 銀行へ相談して「退職金特別プラン」に投資するのは危険
この本の中盤では、「年金は本当に大丈夫なのか」および「減らない財布の手に入れ方」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 年金に頼らずに何に頼るのか
◆ 国民年金は10年で元が取れる
◆ 年金制度を正しく理解すること
◆「収支のバランス」が取れると、「減らない財布」が手に入る
◆ 繰り下げ受給は、かなり融通がきく制度(片方だけ繰り下げ、過去分を一括受給も)
◆ 繰り下げ受給のデメリット:①加給年金、②税・社会保険料、③早死に
◆ 70歳まで働くと厚生年金が増える(年収360万円で1年で年額2万円増加)
◆ 長く働くと健康にもよい影響、フリーランスという働き方もある
◆ 任意加入で基礎年金を満額にし、国民年金基金で年金を2階建てにする
本書の後半では、「穴の空いた財布にならないために」および「老後資金の考え方」ついて説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 家計のダウンサイジングで「財布の穴」を塞ぐ
◆ 生命保険のダウンサイジング、車・携帯電話の支出を見直す
◆ 定年後収入5つの壁:①役職定年、②定年再雇用、③年金生活、④企業年金停止、⑤配偶者の死亡(単身化)
◆ 複合技で生涯年金を増やす:①国民年金の任意加入、②国民年金基金、③年金の繰り下げ受給、④老後資金の取り崩し
◆ 老後の医療費、介護費用、認知症の施設療養費、旅行・レジャー・交際費・リフォーム
◆ 介護は平均580万円、リフォーム500万円
この本の締めくくりとして著者は、60代の平均貯蓄額は2026万円だが、中央値は700万円だと述べています。また、「収支のバランス」が取れていれば、「ゼロで死ぬ」こともある程度できる、と続けています。
あなたも本書を読んで、お金の不安がなくなる「投資ゼロで老後資金をつくる方法」を学び、実践していきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3499日目】