「人間の膨大な知識を飲み込んだ人間のようなAIを使って、人間は何をしようとしているのか?」と問いかけている本があります。
本日紹介するのは、平和博さんが書いた、こちらの書籍です。
平和博『チャットGPT vs. 人類』(文春新書)
この本は、2023年1月から5月にかけての著者の個人ブログ「新聞紙学的」及び Yohoo!ニュース個人「ジャーナリスト平和博の新聞紙学的」への投稿と、AERA dot. への寄稿に大幅加筆修正してまとめたものです。
本書は以下の15部構成から成っています。
1.はじめにー「人間」と「機械」が見分けられなくなる
2.愛を告白する
3.チャットGPTとは何か?
4.学校が戸惑う
5.「もっともらしいデタラメ」が広がる
6.メディアがAIに頼る
7.6割が見分けられない
8.AIがメディアを評価する
9.「犯罪者」を捏造する
10.備えるべき5大リスク
11.「悪の凡庸さ」と「知性」
12.「頭脳」をつくるデータの正体
13.AIは「意識」を持つのか
14.日本と世界、社会とAI
15.100年後からの視線
この本の冒頭で著者は、「子どもから大人まで誰もが、チャットアプリで友人や家族との会話を楽しむように、最先端のAIを使っていくことができる。人間の膨大な知識を飲み込んだ『人間』のようなAIを使って、人間は何をしようとしているのか?」と述べています。
本書の前半では、「愛を告白する」「チャットGPTとは何か?」「学校が戸惑う」および「もっともらしいデタラメが広がる」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 史上最速の成長と各社の熾烈な軍拡競争
◆文明の未来に対する最大のリスクの1つ
◆ 2年で1000倍以上の性能アップ
◆ 教育産業へのインパクト
◆ フェイクニュースの伝言ゲーム
この本の中盤では、「メディアがAIに頼る」「6割が見分けられない」「AIがメディアを評価する」「犯罪者を捏造する」および「備えるべき5大リスク」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ コンテンツは生成AIで
◆ ナラティブ(物語)によって集団の見解を変えさせる生成AI
◆ AIがファクトチェックや評価を
◆ AIが捏造で人間を傷つける
◆ テロ、プロパガンダ、偽情報の分野で制御不能のリスク
本書の後半では、「悪の凡庸さと知性」「頭脳をつくるデータの正体」「AIは意識を持つのか」および「日本と世界、社会とAI」について解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 虚偽の内容や奇異な文章を出力する「幻覚」
◆ 有害情報と低賃金労働
◆ プライバシー、バイアス、著作権への懸念
◆ 一種の集合意識を持つ
◆ 米中のAI覇権と欧州の規制、日本のカメ(遅れ)
この本の締めくくりとして著者は、「生成AIは、頭脳の拡張だ。そして生成AIの進化は、人間そのものの変化を後押しするだろう。人間が変わり、社会が変わる。」と述べています。
あなたも本書を読んで、私たちの日常生活を根底から変えうるテクノロジーの「凄さ」と「怖さ」を知り、チャットGPTとの向き合い方を考えてみませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
https://www.youtube.com/@user-kd3em9nm4q/featured
では、今日もハッピーな1日を!【3201日目】