「70歳を過ぎたら、これまでのこだわりを捨て、正しいと信じてきた腸活を見直すことが必要です。若い人の腸活と高齢者の腸活は違うのです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1955年東京生まれ、東京慈恵会医科大学卒業、同大学第三病院内科助手、松島病院大腸肛門病センター診療部長などを経て、2004年に東京都立川市に松生クリニックを開業、現在までに5万件以上の大腸内視鏡検査を行ってきた第一人者で、松生クリニック院長、医学博士の松生恒夫さんが書いた、こちらの書籍です。
松生恒夫『70歳から寿命が延びる腸活』(青春新書)
この本は、腸と体の健康を保つ最新医学を紹介し、自分の腸の状態をよく理解して、70歳からの正しい腸活を習慣化する一助にして、腸の活力をとり戻して、腸から長寿を手に入れるために記された書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.その「腸にいい」健康法、70歳からは逆効果です
2.70代からの腸の状態が、寿命も健康寿命も左右する事実
3.「若いときの腸」と「70代以降の腸」はこんなに違う
4.70代からの日本人の体質に合った腸活【食事編】
5.70代からの日本人の体質に合った腸活【生活習慣編】
この本の冒頭で著者は、「一般に流布している『腸にいい常識』は、若い人向けのものがほとんどで、『高齢者には非常識』なものがたくさん混ざっているのです。」と述べています。
本書の前半では、「その腸にいい健康法、70歳からは逆効果です」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 老化によって腸管機能が衰えて腸の不調に悩むシニアが増加
◆ 70歳からは「腸にいい」常識が変わる
◆ 腸内フローラが腸内環境を大きく左右する
◆ ビフィズス菌の減少をいかに食い止めるかが高齢者の腸活のポイント
この本の中盤では、「70代からの腸の状態が、寿命も健康寿命も左右する事実」および「若いときの腸と70代以降の腸はこんなに違う」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ 腸内フローラが「脳腸相関」と深くかかわっている
◆ 腸内環境を決定づける三要素:①食事、②腸管ぜん動運動、③腸内フローラ
◆ 長寿地域の食生活:①味噌汁・漬物など発酵食品、②麦めし・いも類・そばなど主食の食物繊維、③野菜・魚、④季節の果物
◆ 健康長寿は腸次第、長寿の秘密は「日本の伝統食」
◆ 水溶性食物繊維の「酪酸」が大腸のエネルギー源
◆ 水溶性食物繊維を多く含む食品は、ネバネバ食品(もち麦、海藻、なめこ、オクラ、長いも、里いも、アボカド、キウイフルーツなど)
◆ FGI値(利用可能炭水化物÷食物繊維総量)の低い食品を選ぶ
◆ 植物性乳酸菌(ラブレ菌)でストレスが解消し、睡眠も深くなる
◆ 腸にいい油の代表「オリーブオイル」
◆ 加齢により、大腸機能は変化する(腸管壁の低下、腹圧の低下)
◆ 高齢の排便障害はうつ病を招きやすい
◆ 高齢者はとにかく腸を冷やさない
本書の後半では、「70代からの日本人の体質に合った腸活【食事編】」および「70代からの日本人の体質に合った腸活【生活習慣編】」について解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 排便力がつく食べ方(1日3食、夕食は寝る3時間前まで、水分、食物繊維バランス)
◆ 腸管免疫を高める食べ方(グルタミン、オレイン酸、植物性乳酸菌など)
◆ 体を酸化させない食べ方(オレイン酸、穀物、野菜乳製品、肉類)
◆ 加齢腸を元気にする地中海式和食(オリーブオイル+オリゴ糖)
◆ キウイフルーツ、ファイトケミカル、納豆、ココア、具だくさん味噌汁
◆ 温かくする、10度の法則に気を付ける
◆ 体内時計に合うタイミングで食べる
◆ 深い眠りで成長ホルモン
◆ ウォーキング、ドローイン、腹式呼吸、半身浴
◆ 腸マッサージ
この本の締めくくりとして著者は、「70歳を過ぎると、男性も女性も消化管運動、つまりは腸の機能が老化し、排便力が低下していきます。」と述べています。
あなたも本書を読んで、5万人超を診てきた名医が教える「70歳から寿命が延びる腸活」を学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3173日目】