「本書を読まれれば、自分についてのある単純な信念が人生をどれほど大きく左右しているかがおわかりになるだろう。その信念は、人生のありとあらゆる部分にまで浸透している。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、イェール大学で心理学博士号を取得後、コロンビア大学、ハーバード大学で教鞭を執り、現在はスタンフォード大学心理学教授のキャロル・S・ドゥエックさんが書いた、こちらの書籍です。
キャロル・S・ドゥエック『マインドセット 「やればできる!」の研究』(草思社)
この本は、「自分やわが子の可能性を最大限に引き出すにはどうすればよいのか」について、あなたの人生を支配している「マインドセット」の存在にフォーカスして記した書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.マインドセットとは何か
2.マインドセットでここまで違う
3.能力と実績のウソホント
4.スポーツーチャンピオンのマインドセット
5.ビジネスーマインドセットとリーダーシップ
6.つきあいー対人関係のマインドセット
7.教育ーマインドセットを培う
8.マインドセットをしなやかにしよう
この本の冒頭で著者は、「人間の能力は学習や経験によって伸ばせるものなのか」、それとも「石版に刻まれたように変化しないものなのか」という議論について、今あなたがどちらの説を信じるかによって、あなたの未来は大きく変わってくる、と述べています。
本書の前半では、「マインドセットとは何か」「マインドセットでここまで違う」および「能力と実績のウソホント」について、以下のポイントを解説しています。
◆「硬直マインドセット」の人は、自分の能力を繰り返し照明せずにはいられない
◆「しなやかマインドセット」とは、人間の基本的資質は努力によって伸ばすことができるという信念
◆「硬直マインドセット」の人は他人の評価を気にする
◆「しなやかマインドセット」の人は、自分を向上させることに関心を向ける
◆ マインドセットは、自分で変えることができる
◆ 新しいかとを学べたら成功か、賢さを証明できたら成功か
◆ 硬直マインドセットは人間を学習から遠ざけてしまう
◆ Becoming is better than being.(完成品より途上品)
◆ しなやかマインドセットの人は潜在能力が開花するには時間がかかることを知っている
◆ マインドセットが変われば、努力の意味も変わる
◆ マインドセットがしなやかならば、必ずしも自信など必要としない
◆ 能力を褒めるのではなく、努力したことを褒める
この本の中盤では、「スポーツーチャンピオンのマインドセット」「ビジネスーマインドセットとリーダーシップ」および「つきあいー対人関係のマインドセット」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ 史上最高の努力型アスリート、マイケル・ジョーダン
◆ チャンピオンの資質とは、練習に打ち込んで地道に努力を重ね、ここぞという時に底力を発揮する能力
◆ トップを維持するのは、しっかりした人格、キャラクターが備わっていることが必要
◆ 真のスター選手は、自分をチームの一員と考えている
◆ マインドセットがしなやかなリーダーはビジネスを成功に導く
◆ 成長する企業は失敗から学び、向上し続ける
◆ 硬直マインドセットの経営者は企業の破綻を招く
◆ しなやかなマインドセットの経営者は、人間の自分の他社の潜在能力と成長の可能性を信じるところから始まる
◆ しなやかなマインドセットの人は、相手を許す
◆ 人間関係は、育む努力をしないかぎり、ダメになる一方
◆ 欠点は直せるもの
◆ 学校全体のマインドセットを変えることで、いじめをなくすことができる
本書の後半では、「教育ーマインドセットを培う」および「マインドセットをしなやかにしよう」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 努力と成長をに注目したメッセージを送ろう
◆ 失敗したときには、建設的な批判を
◆ 優れた教師は、知力や才能は伸ばせると信じ、学ぶプロセスを大切にする
◆ 教師は生徒とともに学び続ける人間
◆ しなやかなマインドセットの根底にあるのは、「人は変われる」という信念
◆ 幸福のカギは信念、不幸のカギも信念
◆ 自分の脳は自分で作っていくもの
◆「この失敗から何を学べるか、この教訓を次にどう活かすか」と考える
この本の締めくくりとして著者は、しなやかなマインドセットの人は、「自分も学びつつ、学ぶ人を応援する」と述べています。
あなたも本書を読んで、人生を変える「しなやかなマインドセット」に変えていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3034日目】