「決算書を読めるようになると最大のメリットとは?」と問いかけ、「上場企業約4000社の詳細情報に無料でアクセスできる」「毎日のニュースがエンタメになる」と示している本があります。
本日紹介するのは、公認会計士試験合格後、大手監査法人勤務を経て独立、「日本人全員が財務諸表を読める世界を創る」を合言葉に「大手町のランダムウォーカー」として「#会計クイズ」を始め、様々な業種・立場の人をネット上で巻き込み、好評を博している株式会社Fundaを運営する大手町のランダムウォーカーさんが書いた、こちらの書籍です。
大手町のランダムウォーカー『世界一楽しい決算書の読み方 実践編』(KADOKAWA)
この本は、決算書を読むために必要な3つのスキルセット「会計の基礎知識」「ビジネスの知識」「情報収集の知識」について、Q&Aの対話方式で図表を入れながら分かりやすく解説している書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.Introduction: 財務3表をおさらいしよう
2.時系列分析ってどんなもの? 入門編
3.時系列分析ってどんなもの? 応用編
4.競合比較分析ってどんなもの?
5.事例分析 実践編 ケース別・決算書の読み方に挑め!
この本の冒頭で著者は、「決算書を読める」という状態を、「決算書を見て、自分で有用なメッセージを作れる状態」と定義しています。
本書の前半では、「Introduction: 財務3表をおさらいしよう」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 財務3表とは、①貸借対照表(B/S)、②損益計算書(P/L)、③キャッシュ・フロー計算書(C/S)の3つ
◆ 損益計算書(P/L)は、企業の成績表で、構成要素は収益・費用・利益
◆ P/Lからビジネスモデルの違いを見抜ける
◆ 貸借対照表(B/S)は、会社の資金の調達と運用の状況を表す
◆ キャッシュ・フロー計算書(C/S)は、企業の現金の動きを報告するもの
この本の中盤では、「時系列分析ってどんなもの? 入門編」「時系列分析ってどんなもの? 応用編」および「競合比較分析ってどんなもの?」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ 時系列分析で、企業の本質が分かる
◆ 時系列分析で、業績の振れ幅が大きい要因が分かる
◆ 時系列分析では、「転換点」と「異常値」に注目
◆ 企業の「安全性」を見抜く
◆ 競合比較分析で、戦略の違いや競争優位性が分かる
◆ 競合比較分析で、ビジネスモデルの違いが分かる
本書の後半では、「事例分析 実践編 ケース別・決算書の読み方に挑め!」について解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 成長フェーズの戦略的な赤字を見抜く
◆「良い赤字」と「悪い赤字」の違いを見抜く
◆ 決算資料から「事業の創り方」を見抜く
◆ ビジネスモデル変更の影響を見抜く
◆ ミクロな視点で成功企業を見抜く
この本の巻末には、「決算地図」と題して、代表的なIR資料の使い方や有価証券報告書の構成についての解説が掲載されています。
本書の締めくくりとして著者は、「会計は最高の知的エンターテイメントだ」と述べています。
あなたも本書を読んで、「世界一楽しい決算書の読み方」を学び、ビジネスや投資の実践に活かしてみませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【3026日目】