「2027年、日本がウクライナになるー。これは決して、脅しではありません。私が本気で心配している『迫りつつある危機』です。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、福島県出身、防衛大学校卒業後、25年間陸上自衛官として勤務、国連PKOゴラン高原派遣輸送隊長、イラク先遣隊長・復興業務支援初代隊長等を務め、参議院議員3期目(全国比例)、自民党外交部会長の佐藤正久さんが書いた、こちらの書籍です。
佐藤正久『知らないと後悔する日本が侵攻される日』(幻冬舎新書)
この本は、元自衛官で「戦場のリアルを知る政治家」である著者が指摘する日本の防衛の落とし穴を、ぜひ日本人が知るべき現実として解説している書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.すでに戦争は始まった。日本侵攻は2027年か
2.ロシアはなぜあれほどウクライナに苦戦しているのか
3.ロシアは北方領土を返すつもりはない
4.北朝鮮のミサイルは東京を焦土にするか
5.中国は台湾の次に尖閣を狙う。その時日本は!
6.まったく新しい戦争と人間
7.世界平和実現を絵空事にしないために
この本の冒頭で著者は、「ロシア、北朝鮮、中国ー。彼らは、なぜ日本を狙うのか。私たちはこれからそうなるのか。どうすればいいのか?これはゲームでも他人事でも社会の授業でもなく、一人ひとりに突きつけられた現実なのです。」と述べています。
本書の前半では、「ロシアはなぜあれほどウクライナに苦戦しているのか」および「ロシアは北方領土を返すつもりはない」について、以下のポイントを説明しています。
◆ SNS時代の戦争、市民も兵士の一人になる
◆ 中国はロシアと北朝鮮を利用する
◆ 同盟を強化し、盤石なものにしておかねばならない
◆ 自分の国を自分で守る国でなければ、他国は応援しない
◆ ロシアが北方領土を返さないのは、米海軍の進出を防ぐため
◆ 冬でも凍らない北方四島の海
◆ ロシアは北海道から侵攻してくる
◆ ロシアは北方領土を返すつもりはない
この本の中盤では、「北朝鮮のミサイルは東京を焦土にするか」および「中国は台湾の次に尖閣を狙う。その時日本は!」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ 北朝鮮のミサイル発射の狙いは、アメリカの関心を引くこと
◆ 北朝鮮の核兵器開発はアメリカへの抑止力のため
◆ レーザー兵器の実用化
◆ インターネットを使ったサイバー攻撃
◆ 中国のミサイルの現実
◆ 台湾有事になれば、日本に石油が入ってこない
◆ 2027年に台湾の緊張はクライマックスに
◆ 2027年は習近平が4期目を決める年
本書の後半では、「まったく新しい戦争と人間」および「世界平和実現を絵空事にしないために」について解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 21世紀は「軍事」と「非軍事」を併せたハイブリッド戦
◆ ドローンが戦争を変えた
◆ 半導体が国の存亡を分ける
◆ AIの分野での文民融合
◆ 民主主義では情報統制ができない
◆ 相手の脳を攻撃する、認知領域での情報戦
◆ 原子力潜水艦の長期潜航によって、島国は陸も同然
◆ 世界が日本を大国とみる理由は、EEZを含めた領土は世界で6番目
この本の締めくくりとして著者は、「ロシアのウクライナ侵攻により、実質的には、第三次世界大戦の幕が開いたと言えるかも知れません。残念ながら日本はすでに、その渦中に放り込まれてしまったのです。」と述べています。
あなたも本書を読んで、「日本が侵略される」現実を直視し、今後の防衛や外交の枠にとらわれない「総合安全保障戦略」に注目してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2942日目】