退職して起業すると決意してから、「何をどうすればいいのか?」を著者の体験をもとに13個に整理した本があります。
本日紹介するのは、2021年に還暦で本田技研工業を定年退職し、2022年に桃咲セカンドライフ研究所を起業した作家、FP3級技能士の木村直正さんが書いた、こちらの書籍です。
木村直正『定年退職、いざ起業! 起業のための13のこと: 起業を志す皆様への「あんちょこ(解説書)』(kindle出版)
この本は、多くのサラリーマン定年組、サラリーマン定年予備軍の皆様に向けて、起業やセカンドライフに役立ててもらう目的で書かれた書です。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.起業を決意するまで
2.起業のための13のこと
3.KIndle 印税までの道のり
4.あとがき
この本の冒頭で著者は、「ハローワークに通ったが結果、再就職は叶わなかった。なので、起業するしかなかった。」「思いのほか、還暦の就職先は、超狭き門です。」と述べています。
本書の前半では、「起業を決意するまで」について、著者の経験を中心に、以下のポイントを説明しています。
◆ 介護職、警備職、保育職での求職は糸口がありそう
◆「作家先生」を目指すも、自費出版だと2~3百万円必要
◆ kindle 出版ならば、ほとんど自己資金なしで出版が可能
◆ kindle 作家の印税を第一の収入源として、信用を積み重ね、セミナー、コンサル、アドバイザーとして起業
この本の中盤では、「起業のための13のこと」について、定年起業に関するノウハウを13のコンテンツとして整理して紹介・解説しています。主なポイントは以下の通り。
1.屋号を決め、開業届と青色申告申請書で、青色申告や小規模企業共済など税制メリット
2.屋号名義で銀行口座を開設(楽天銀行)
3.事業用のクレジットカードを作成(楽天ビジネスカード)
4.会計ソフトを導入して複式簿記に(最大65万円の青色申告控除)
5.名刺の作成(外注サイトに依頼して、数日で納品)
6.ホームページの作成(xserver、WordPress、cocoon を活用)
7.駅前にワーキングスペースを借りる(月1万円)
8.郵便局へ屋号の登録(屋号を新しい家族として届け出)
9.商工会に加入(月額900円で地元とのパイプ作り)
10.小規模企業共済に加入(掛け金が全額所得控除になり節税)
11.iDeCo に加入(掛け金が全額所得控除になり節税)
12.小規模事業者持続化補助金を申請(GビズIDプライムアカウント発行)
13.事業開始:自分の価値を買ってくれる人に、その価値を提供
本書の後半では、「kindle 印税までの道のり」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ kindle の素晴らしい13のこと(初期投資なし等)
◆ Amazon に登録するための11のこと(TIN 納税者番号等)
◆ kindle 出版までの4つのポイント:①マイナンバーの記入、②表紙は外注依頼、③内容確認は「Amazon Kindle Previewer」で、④画面に従ってUPロード
◆ 販売促進活動は、自分のSNS発信と外部広告(Google広告、Yahoo広告等)
◆ 成果確認は、①売れ筋ランキングと、②ロイヤリティ
この本は、7年前に私が57歳で会社員から独立起業したときに悩んで試行錯誤したことが分かりやすく整理されていて、「こんな本があったらなあ」と思わせる、手取り足取りアドバイスしてくれる定年起業の入門書になっていて、お薦めです。
さらに、定年起業の心構えやマネープランを深く知りたい方は、拙著『定年後不安』(角川新書)、『定年ひとり起業』(自由国民社)および『定年ひとり起業マネー編』(自由国民社)をお読みいただければ、私 大杉潤の起業体験も含めて参考になると思います。
本書の締めくくりとして著者は、「あとがき」として、「定年退職、いざ起業のいいところ」を挙げています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 希望の仕事ができる
◆ 上司がいない、やれば報われる
◆ 日程に追われない、決められる
◆ 定年後なのでダメでも生きられる
◆ 少額初期投資で起業可能
◆ ネット起業で固定費ミニマム
◆ 必要経費、控除で税制優遇
◆ 廃業も自由
あなたもこの本を読んで、起業のために「いつ、なにを、どうすればいいのか?」を起業のための13のポイントから学び、「定年起業」を目指してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2920日目】