「今や人生100年時代と言われています。家も一度きりの買い物ではなくなりました。そして誰にでも、50代には大きなへ変化がやってきます。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、東京都立川市生まれ、立教大学経済学部卒業、旧リクルートコスモス(現コスモイニシア)にて、ビル・マンション企画開発事業、都市開発事業に携わった後、1996年に独立、以来一貫して全国にて個人・法人の不動産と投資、賃貸経営に関するコンサルティング、顧問業務を行い、現在は株式会社長谷川不動産経済社代表の長谷川高さんが書いた、こちらの書籍です。
長谷川高『50代、家のことで困ってます』(WAVE出版)
この本は、「無理なローンは絶対に組まない」「老後資金は必ず確保する」「世間一般の価値観に縛られない」など、50代のための失敗しない家の売り買いの基本をQ&A方式で、わかりやすく解説している書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.50代、「買う」「売る」前に、考えてみてほしいこと
2.手堅く家を買うためのお金の話
3.50代で初めて家を買う人のための家選びのポイント
4.失敗しない「住み替え」「リフォーム」のためのアドバイス
5.「実家」という家をどうしたらいい?
6.「おひとりさま」「自営業」の人はここに注意
7.郊外・地方に住むという選択
8.取材を終えて 長谷川先生が教えてくれたこと
この本の冒頭で著者は、「人生後半における様々な『家』について悩む方々の一助になれば幸いです。」と述べています。
本書の前半では、「50代、買う、売る前に考えてみてほしいこと」および「手堅く家を買うためのお金の話」について、解説しています。主なポイントは次の通り。
◆ 産業の外部要因変化のうち、人口に関わる変化ほど明らかなものはない
◆ 不動産を買うリスクは、①値下がり、②金利上昇、③離職・転職の場合のリスク
◆ 賃貸できる不動産は、都市部または駅の近くの物件
◆ 家の所有か賃貸かは、「勘定」と「感情」を分けて考える
◆ 住居費を抑えてお金を貯める
◆ 家の豪華さとその後の人生の幸福度合いはリンクしない
◆「You cannot have everything.」
◆ 緑が多くてコミュニティが豊かな郊外の公団住宅という選択
◆ マンションの修繕積立金は数年ごとに上がる
◆ 新興住宅ローン会社(ソニー銀行・楽天銀行・ARUHI・日本住宅ローン)の活用
◆ イオン銀行、ゆうちょ銀行、JAバンク、フラット35などの活用
◆ ローン審査は、①借主個人の信用、②物件の担保力
この本の中盤では、「50代で初めて家を買う人のための家選びのポイント」および「失敗しない住み替え、リフォームのためのアドバイス」について、以下の通り整理しています。
◆「終の住処」を視野に入れた家選びが理想的
◆ 中古マンションは水漏れの修理・修繕履歴を必ずチェック
◆ エレベータの無い物件、音の問題に注意
◆ 自然災害に備えて必ずハザードマップを確認
◆ 住み替え、リフォームのポイントは「経済事情」と「ライフスタイル」の変化
◆ 地方への住み替えは、まずはお試しで1年、賃貸で住んでみる
◆ 住み替えで重要な「買い替え特約」
◆ 50代でのリフォームは、今後のライフスタイルを考える
本書の後半では、「実家という家をどうしたらいい?」「おひとりさま、自営業の人はここに注意」および「郊外・地方に住むという選択」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 介護保険制度を上手く利用して自宅を終の住処に
◆ 実家を賃貸に出すのは、不動産投資をするのと同じこと
◆ 一人暮らしでも最低40m2、できれば50m2以上の広さを確保
◆「貸しやすい」「売りやすい」物件がベストな選択
◆ 堅実にお金を貯めて、自分の価値観と経済的な問題をクリアした物件を選択
◆ 金融リテラシーを高めること
◆ テレワークで加速する脱都会志向、デュアルライフの勧め
◆ 地域に溶け込む関係づくりを
50代の定年世代になってからの「家」は、老後マネープランや定年後ライフスタイルを決める最重要の選択です。
そうした問題意識から書いた新刊拙著『定年ひとり起業マネー編』(自由国民社)をぜひ、併せてお読みいただきたい。とくに、第4章老後ライフスタイルを決定づける「終の住処」は、本書と併せて読むと参考になります。
また、定年世代の住居については、マンショントレンド評論家の日下部理絵さんの新刊『60歳からのマンション学』(講談社+α新書)も、様々な事例がとても参考になる良書で、お薦めします。
あなたも本書を読んで、人生100年時代に知っておきたい「不動産」と「お金」のことについて学び、人生設計に活かしてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2784日目】