「イーロン・マスクがIoBという新たなビジネス領域に参入し、ネット業界を色めき立たせるほどリードしている事実は明記しておきたい。何しろ彼の描く未来は『人間のサイボーグ化』なのである。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1953年鳥取県生まれ、東京外国語大学中国学科卒、米ジョージ・ワシントン大学政治学博士、米戦略国際問題研究所、米議会調査局等を経て、2010年参院選に立候補して当選、総務大臣政務官、外務大臣政務官を歴任、現在は国際未来科学研究所を主宰する国際政治経済学者の浜田和幸さんが書いた、こちらの書籍です。
浜田和幸『イーロン・マスク 次の標的ー「I o B ビジネス」とは何か』(祥伝社新書)
この本は、イーロン・マスクの思考と言動、ビジネス手法などを、未公開情報を含めて深堀りし、この稀有な起業家の正体と次なる「標的」を明らかにしている書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.脳にデバイスを埋め込め
2.天才か、大口叩きか
3.知られざる日本コネクション
4.IoBという次の標的
5.マスクが描く未来
この本の冒頭で著者は、IoBとは「Internet of Bodies」(身体のインターネット)であり、「IoTの次はIoBビジネスの時代だ」と世界のテック企業が熱く注目する新技術領域なのである、と述べています。
本書の前半では、「脳にデバイスを埋め込め」について解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ ニューラリンク設立の目的は、BMI(Brain Machine Interface)の開発
◆ 脳に埋め込まれたBMIは、N1リンクというデバイス
◆ マスクは敵(AIと地球温暖化)を作り、敵と戦う
◆ AIに勝つために、脳とAIが合体する
◆「人間コンピュータ・サイボーグ」の誕生
◆ スタンフォード大学ではBCI(Brain-Computer Interface)を開発
◆ テスラ開発の「サイバートラック」は軍事目的にも
◆ 夢をビジネスにするイーロン・マスク
この本の中盤では、「天才か、大口叩きか」および「知られざる日本コネクション」について、次のポイントを説明しています。
◆ マスク3つの夢(①インターネット、②クリーンエネルギー、③宇宙開発)
◆ Xドットコムからペイパルへ
◆ スペースXが4度目で打ち上げ成功した2008年がマスクの転機
◆ マインドコントロールの天才
◆ CEO兼「テクノキング」(Technoking)
◆ ビル・ゲイツを間抜け(Knucklehead ナックルヘッド)呼ばわり
◆ 中国との蜜月とインドからの誘い
◆ 課題は資源(リチウムとニッケル)の確保
◆ スペースXとアメリカ宇宙軍
◆ マスクが使う2つの日本語「道場」と「切腹」
◆ 日本のアニメが与えた影響
◆ トヨタ、パナソニックとの確執
本書の後半では、「IoBという次の標的」および「マスクが描く未来」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆ IoBの3段階(①データの定量化、②体内内臓化、③ウェットウェア化)
◆ デバイスの庄着箇所が脳内となる「ウェットウェア」
◆ 飲み込み型のIoBである「デジタルピル」
◆ ペンタゴンとIoBの親和性
◆ マスクは真の社会主義者
◆「アド・アストラ」で新しい教育
◆ これからの自動車は「移動する自宅」
◆ 火星への移住は遠い道
この本の締めくくりとして著者は、マスクが人間のサイボーグ化を唱えるのは、「人類に君臨するAIと戦う」ためである、と述べています。
あなたも本書を読んで、イーロン・マスクの次の標的である「IoBビジネス」を理解し、新しい未来を描いてみませんか。
2022年6月11日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第236回】イーロン・マスク 次の標的に紹介しています。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【2779日目】