「毎日の生活をより豊かにするために、対人関係を円滑にするために、話力はあなたにとって大きな味方になってくれることでしょう。」と述べて、話力について1日10分の集中講義をしてくれる本があります。
本日紹介するのは、学生から社会人の人材価値を高めることを目的とし、話し方の幅広い知識や技能を総合的かつ相対的に評価する協会である日本話し方協会(渡邉由規)が書いた、こちらの書籍です。
日本話し方協会『「わかる」でなく「できる」になる 話力 1日10分集中講義』(毎日新聞出版)
この本は、相手に寄り添って言葉を撰び、話を運ぶことである話力(=自己表現であり、相手に対する思いやりスキル)について、「わかるだけでなく、できる」を目指す実践型の書籍です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.あなたの個性を際立たせる演出は「声」にある
2.今すぐ習得すべきコミュニケーション術
3.一目置かれる人になる際立つ話力
4.自己表現力は、あなたの人生を豊かにする
5.伝え方の極意
6.とっておきの声は、最強のスキル
7.論理的な思考ができるスピーチライティング
8.究極の技で、話力の専門家へ
この本の冒頭で著者は、「自分の魅力を高めたいなら、まず声を磨こう」と述べています。そして、際立つ声作りの鍵は「発声方法」にあり、腹式呼吸を推奨しています。
さらに、口の開け方やイントネーションという相手への伝わり方を高める基本テクニックを説明しています。
本書の前半では、習得すべき「コミュニケーション術」、「際立つ話力」および「自己表現力」ついて解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 基本あいさつと品格ある立ち居振る舞い
◆ 常識ある身だしなみと言葉使い
◆ よい人間関係を築くスキル-傾聴力、質問力、豊かな表情
◆ 効果的な例え話と記憶に残る比喩表現
◆ 自分を伝える自己表現力
◆ 笑顔は自分から相手に送る極上の思い
◆ ジェスチャーで話にメリハリをつける
◆ 話す内容を整理するロジックツリーの活用
この本の中盤では、「伝え方の極意」として、次のポイントを挙げて説明しています。
◆ 結論⇒理由⇒具体例を短く端的に話す
◆ 意思疎通を図る重要な鍵は「聴く力」
◆ 円滑なコミュニケーションには「質問力」にある
◆ 褒める、叱る、頼む、断るときのポイント
◆ オンラインならではの話力-話す「間」、目線、表情、言葉によらない伝え方
この本の後半で著者は、最強スキルの「声」および論理的な思考ができる「スピーチライティング」について解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 声に磨きをかけるには、身体すべてが楽器であることを理解
◆ 音読で表現変化を身につける
◆ アクセント、スピード変化、大小強弱の変化、トーン変化でキーワードを強調
◆ 話力の上級者は「間」の使い方が上手い
◆ スピーチライティングを活用して、話の筋道を立てる
◆ 関心を引きたい場合は、SDS法(Summary-Detail-Summary)
◆ 説得力を高めるには、PREP法(Point-Reason-Example-Point)
◆ 提案したい場面では、DESC法(Describe-Fxpress-Suggest-Consequences)
◆ 反対意見や面倒事は、IREP法(Issue-Reason-Example-P0int)
本書の最後では、話力の専門家としての「究極の技」を紹介・説明しています。主なポイントは次の通りです。
◆ どう伝えるかの「内容組み立て」と「自己表現が際立つ話し方」が大切
◆ プレゼンテーションでは話す前に「設計図」を作る
◆ セミナーや講演では、段取りから当日まで入念な準備を
◆ 新時代のリーダーに求められる「ファシリテーションスキル」
この本の締めくくりとして著者は、話力検定(3級・2級・1級)を紹介しています。
また、話す力は「才能」といった、生まれながらの能力ではなく、スポーツと同じで繰り返し練習することで身につきます、と述べています。
あなたも本書の学びと日々の練習で「わかる」ではなく「できる」を体感してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2567日目】