「グローバル化した現代社会では、地球の一地域で発生した感染症も、すぐに飛行機でやってくる時代になりました。」「今後、さまざまな感染症のリスクも飛躍的に高まっていくことでしょう。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1963年生まれ、共立薬科大学(現・慶應義塾大学薬学部)大学院修士課程修了、順天堂大学大学院医学研究科博士課程中退で、現在は白鴎大学教育学部教授で、感染免疫学、公衆衛生学を専門とし、新型コロナウィルス感染症に関するコメンテーターとしてメディアに数多く出演している岡田晴恵さんが書いた、こちらの書籍です。
岡田晴恵『正しく怖がる感染症』(ちくまプライマリー新書)
この本は、感染症に自分がかからないように用心して予防すること、また他の人にうつさないように配慮した対応を取るために、適切な対応ができるための知識を得て、感染症による被害をできるだけ小さくするために書かれた書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.昆虫が運んでくる感染症
2.接触することでうつる感染症
3.吸い込んでうつる感染症
4.母子感染で重篤化する感染症
5.飲み込んでうつる感染症
6.傷からうつる感染症
7.動物から移る感染症
この本の冒頭で著者は、感染症を起こす病原微生物は、細菌やウイルス、真菌や原虫、寄生虫などのごく一部です、と述べています。
これらの病原微生物(=病原体)が体に侵入して増えると感染が成立したことになるため、感染を予防するためには、体に病気を起こす微生物を侵入させないことが第一、と著者は説明しています。
本書では、感染経路別に、それぞれの感染経路に代表的な感染症を取り上げて説明しています。
主な感染経路と、それぞれに代表的な感染症は以下の通りです。
◆ 昆虫が運ぶ感染症: デングウィルス感染症(デング熱、デング出血熱)、マラリア、重症熱性血小板減少症(SFTS)
◆ 接触感染: 梅毒、エボラ出血熱(自然宿主はオオコウモリという説)
◆ 吸い込んでうつる感染症: 結核
◆ 母子感染で重篤化する感染症: 先天性ジカウィルス感染症、風疹(先天性風疹症候群)
◆ 飲み込んでうつる感染症: コレラ
◆ 傷からうつる感染症: 破傷風
◆ 動物からうつる感染症: 狂犬病
この本の最後で著者は、鳥インフルエンザ、季節性インフルエンザ、新型インフルエンザについて解説されています。
あなたも本書を読んで、感染症に関する基本知識を身につけ、感染症に対する予防を正しく行っていきませんか。
2020年6月15日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第126回】正しく怖がるための「感染症入門」にて紹介しています。
毎日1冊、ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!