「起業アイデアのは明確な型があり、それを磨き上げるための方法論がある」「それに従っていけば、誰でも、きちんとビジネスとして成立するアイデアを手に入れることができます。」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、1982年生まれ、信州大学経済学部を卒業、銀行、信用金庫、コンサルティングファームを渡り歩き、現在は有限責任監査法人トーマツに所属、その間、15年で1,000人以上の起業家支援を行ってきた中小企業診断士の村田茂雄さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
村田茂雄『起業アイデア 3.0』(秀和システム)
この本は、「起業したいけど良いアイデアが思いつかない」という人に向けて、「事業の素になるアイデアをどのように発想し、練り上げていけばいいのか」について書かれた書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.誤解だらけの起業アイデア創出
2.そもそも起業アイデアとは何か
3.起業アイデアの作り方
4.ビジネスプランの作り方
5.顧客ニーズの把握の仕方
6.アイデア発想のコツ
この本の冒頭で著者は、起業アイデアの創出に必要のない8つのことを以下の通り、挙げています。
◆ センス(発想力)
◆ たくさんのアイデア
◆ ブレインストーミング(ブレスト)
◆ 常識・当たり前
◆ モチベーション
◆ 事業計画
◆ スキルや経験
◆ 人脈
一見するとすべて起業には必要なものに感じますが、実は動きながら得ていくものも多く、あると返って起業の妨げになる要素もある、ということで、著者の説明を読むと納得感があります。
次に、起業アイデアの型を考える「3つの方法」を以下の通り、本書では説明しています。
1.起業アイデア1.0 : プロダクトアウト発想法
2.起業アイデア2.0 : マーケットイン発想法
3.起業アイデア3.0 : コンペティターシフト発想法
この中で著者は3番目の「コンペティターシフト発想法」を勧めていて、シフトの仕方は次のような「起業アイデアを構成する5つの要素」のどれかをシフトさせるもので、その実例も紹介しています。
◆「誰の」
◆「何を」
◆「何で」
◆「どのように」
◆「誰から」
続いてこの本では、ビジネスプランの作り方を解説していて、まずビジネスに必要な視点として、以下の5つを挙げています。
1.ストーリー
2.競合の視点と優位性
3.目標と市場規模
4.採算性
5.実現性
さらに、顧客ニーズの把握の仕方について、著者は次の4つのプロセスに分けて説明しています。
◆ ターゲットを明確にする
◆ 顧客が課題を「抱えているか、現状の対策は何かを確認する
◆ 商品・サービスを評価してもらう
◆ 事業拡大の仕組みを作る
とくに、事業拡大の仕組みとして「ユニットエコノミクス」の説明は参考になります。それは以下の式で定義されます。
顧客生涯価値(LTV)-顧客獲得コスト(CAC)
興味ある方はぜひ本書を手に取って、詳しく解説をお読みください。顧客をファンにして、口コミを発生させることがポイントで、そのためには以下のような3つの要素が重要です。
◆ 期待を超える体験があること
◆ 誰かに伝えたくなる要素があること
◆ 簡単に伝えることができること
この本の最後で著者は、アイデア発想のコツを次の7つに整理しています。
1.一番良い方法は何かを考える
2.意味付けする
3.細分化してみる
4.編集する
5.極端に考える
6.真逆に考える
7.原点に立ち返る
とくに原点に立ち返る「ビジョナリー発想法」は、起業アイデア0.0というべきもので、最強のアイデア発想法だ、と著者は締めくくっています。
この本は、他の起業関連本と違って、そもそもの「起業のネタ」をいかに発想するかという、誰もが苦労し、最初に壁に当たる「アイデア出し」にフォーカスして丁寧に解説し、様々なノウハウを提示してくれる書で、起業を目指す方には必読の一冊です。
あなたも本書を読んで、1,000人の起業家を支援したベンチャーコンサルタントが直伝する「起業アイデアの発想法」を学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!