「どんな名刺を持っているかではなく、どんな武器を持っているかが問われる。そういう時代になったのです。」と述べて、持っていた方がいい武器として、「数字で語る能力」を挙げている本があります。
本日紹介するのは、日本大学大学院総合基礎科学研究科修了、理学修士(数学)で、ユニークな指導法でビジネスパーソンで数学や論理思考が苦手な人を劇的に変えている、ビジネス数学教育家で作家の深沢真太郎さんが書いた、こちらの書籍です。
深沢真太郎『仕事で数字を使うって、こういうことです。数学女子 智香が教える』(日経ビジネス人文庫)
この本は、20冊を超える深沢さんの著書の中で代表作と言える8刷りのロングセラーとなっている単行本を文庫化した書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.正反対な2人の出会い
2.数字を使って会話できますか?
3.「データに困らない時代」に困っていませんか?
4.あなたは正しくデータを読んでいますか?
5.意思決定に数字を使う本当の理由を知っていますか?
6.「分析とは何か」を誤解していませんか?
7.エクセルでつくったグラフをそのまま使っていませんか?
8.数字のチカラが仕事を変える
この本はストーリー仕立てになっていて、数字に強い数学女子の島崎智香と、中堅アパレル企業の株式会社ブライトストーンの営業部リーダーの木村斗真が対立しながら、数字が苦手な木村が徐々に数字の活用法やビジネスで数字や数学を使う重要性を学んでいく構成になっています。
「数字嫌い」を公言し、経験と勘を頼りに仕事をしている木村斗真が、具体的にアパレル企業の営業会議で話すべき内容や、仕事で読み解く数字の意味を学んでいく過程が描かれています。
著者が本書のストーリーの中で紹介している具体的な数字活用法で、私もビジネスの実戦で使えると共感できるものは以下の通りです。
◆ ABテストの考え方
◆ 前年比で評価するための「前提」の統一
◆ データの海で溺れないこと
◆ データを触る前に「目的」を考える
◆ 目的は、「把握・評価・予測」の3つしかない
◆ 捨てるデータと残すデータを考える
◆ 平均と標準偏差(バラツキ)の両方を見る
◆ 意思決定に数字を使う意味は、納得感が得られるかどうか
◆ 相関関係と因果関係の違いを理解する
◆ 数字を使えば先入観を取り除ける
◆「お客様視点」を語るなら数字を使え
◆ 実数と割合の両方に注目
◆ 相手のことを考えてプレゼンする
◆ グラフには伝えたいメッセージを込める
◆ 数字は見せる順番で効果が決まる
数字嫌いのアパレル企業の木村が、実際の仕事の中で「数字の活用」や「数字を使う意味」を学んでいく構成になっているので、本当に分かりやすく、文系出身のビジネスパーソンにとくにお薦めです。
あなたも本書を読んで、仕事の数字を読み解き、使いこなすコツを、ビジネス数学の専門家である著者から学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!