幅広い業種、職種においてソリューションの重要性が叫ばれているのに、なぜソリューション活動はうまくいっていないケースが圧倒的に多いのかを明らかにし、ソリューション戦略のレベルを高め、さらなる付加価値向上に貢献することを目指して書かれた本があります。
本日紹介するのは、日本屈指の高収益企業キーエンスに入社し、ソリューション営業に従事して数々の社内表彰を受けた後、本社の新商品企画立案グループに抜擢されて多くの成果を出し、同社退職後は経営コンサルタントとして、新規事業・新商品開発・ソリューション組織構築などのコンサルティングを行うコンセプト・シナジー代表取締役の高杉康成さんが書いた、こちらの書籍です。
高杉康成『「最強」ソリューション戦略』(日本経済新聞出版社)
この本は、高収益企業キーエンスでヒット商品を手がけたコンサルタントが、成功する組織づくりや戦略策定について、実践的に解説し、ソリューション活動が成果を上げることを目指して書かれた書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.なぜ自社のソリューション戦略は失敗するのか
2.顧客に驚きを与える-潜在ニーズの探索とソリューション提案
3.「最強」ソリューション戦略-ソリューション活動、教育、モチベーション、組織の超連鎖
4.5つ星ソリューション活動-情報マネジメントとソリューション活動の融合
5.社員を早期戦力化する-自己成長型時短教育システム
6.役立ち度を体感させる-モチベーション向上目標管理制度
7.個の潜在力を引き出す-1割の支援で9割を生かす組織づくり
8.ソリューション戦略を加速させる新製品開発-製品×販売力のシナジー効果を高める
この本の冒頭で著者は、「なぜソリューションがうまくいかないのか」と問いかけ、それはソリューション戦略における次の「3つの勘違い」が大きく影響しているからだ、と述べています。
◆ ソリューション活動を個人に依存しすぎる
◆ デジタル化されたシステムに依存しすぎる
◆ 目の前の顧客だけを見てしまう
そして、ソリューション戦略成功の鍵は、①組織力の向上、②デジタルとアナログとのハイブリッド化、③顧客の顧客を知ること、の3点だと本書では説明しています。
具体的には、以下のようなノウハウが最強ソリューション戦略の鍵になります。
◆ 優秀な人が作った提案書をひな形にすることで、他の人も優秀な提案ができる確率が上がる
◆ 個の力を組織がバックアップするという組織力を活かす
◆ デジタルツールをうまく活用しながらも、営業日報などの報告事項はあえて対面のコミュニケーションで実施するなど、対人コミュニケーション力を落とさない
◆ 顧客の顧客を知り、コストダウンの提案だけでなく、売上アップの提案ができるようになる
◆ より大きな価値を持ったソリューション提案をする
この本では、著者が勤務していた高収益企業のキーエンスによるソリューション戦略をベースとして、ソリューション戦略を解説・紹介していますが、主要なポイントで私も共感する点は以下の通りです。
◆ 顧客の気づきを超えることこそソリューション真髄
◆ 情報提供により顧客との信頼関係をつくる
◆ 情報活用のプロ集団を作る組織改革
◆ 情報マネジメントを組み込んだソリューション活動
◆ 自己成長サイクルを実現する教育システム
◆ 数値、施策、KPI、情報交換の4部会議の実施
◆ 質と量の両方を追いかけるKPI
◆ 情報ギャップと新製品の付加価値づくり
あなたも本書を読んで、高収益会社キーエンスで蓄積した「最強ソリューション戦略」のエッセンスやノウハウを学び、実践して成果を上げてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!