沢村賞を2回受賞し、7割7分5厘という驚異の生涯勝率をあげた福岡ダイエーホークス(現ソフトバンクホークス)のエースだった日本プロ野球の名投手・斉藤和巳の栄光の4年間と苦悩の6年間を描いた本があります。
本日紹介するのは、立教大学野球部4年秋に23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験し、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、現在はフリーランスでプロ野球関連の著書多数の元永知宏さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
元永知宏『野球を裏切らない 負けないエース 斉藤和巳』(インプレス)
この本は、1995年にドラフト1位で福岡ダイエーホークス(現ソフトバンクホークス)に入団した斉藤和巳投手が、2003年から2006年の4年間で64勝を上げ、その間に敗戦わずか16で勝率8割の実績でタイトルを総なめにした栄光の日々と、引退までの6年間は1勝も上げられなかった苦悩の時期を描いている書です。
本書は以下の15部構成から成っています。
1.地獄へ続く敗戦
2.少年野球の夢
3.未完の大器
4.ドラフト1位の最後の夏
5.初めての右肩手術
6.人生の師との出会い
7.沢村賞投手が覚醒するまで
8.初めての開幕投手
9.松坂世代へのジェラシー
10.負けないエース
11.最高のバッテリー
12.燃え尽きた試合
13.アナザースカイ-アリゾナの空
14.最後のマウンド
15.野球を裏切らない
この本の冒頭で著者は、わずか4年で64勝を上げた「負けないエース」という側面と、引退までの6年間で1勝も上げることができないままユニフォームを脱いだ「悲劇の男」という、斉藤和巳の波乱の野球人生を、以下の関係者の証言をもとに、その謎に迫っていく、と述べています。
◆ 斉藤の両親
◆ 高校時代のコーチ
◆ ホークス監督の王貞治
◆ 同投手コーチの尾花高夫
◆ 斉藤の師である小久保裕紀
◆ 斉藤の後輩投手である杉内俊哉
斉藤和巳投手の野球人生は、太く短く、「記憶に残る投手」として、日本プロ野球史に残る活躍と実績を残した人生でした。
著者の元永さんは、他の著書と同様に、幼少期の斉藤和巳の野球に取り組む姿勢や、甲子園出場を叶えられなかった無念、そしてドラフト1位指名を受けるまでの経緯などを含め、丹念な取材で、野球人生の始まりを描いています。
続いて、プロ野球に入ってからの右肩手術、人生の師となった小久保選手との出会い、ホークスの主力選手として活躍するまでの様子が知られざるエピソードとともに書かれていて、とても興味深い内容です。
さらに本書の中盤では、沢村賞投手として活躍した絶頂期の斉藤和巳が描かれ、「負けないエース」とはどのような存在だったのかが明らかにされています。
後半では、「野球を裏切りたくなかった」と述懐する斉藤和巳の「引退までの6年間」が記されていて、胸が熱くなります。
この期間は「自分を見つめ直す期間」だったとして、「地獄だったとは思いません」と、斉藤投手は述べています。
こうした厳しいプロ野球の世界での斉藤投手の波乱万丈の野球人生を通して、私たちは多くのことを学べます。
あなたも本書を読んで、「最強投手の知られざる物語」から、人生にとって大切なものをつかむヒントにしてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!