研修登壇が年間170日のプロ講師が、膨大な時間をかけて現場でもがき、格闘し、その中で得た「大事なこと」を読者に最短距離でわかりやすく伝えることを目的に書かれた本があります。
本日紹介するのは、産業能率大学大学院を卒業し、出版社勤務を経て、株式会社リンクアンドモチベーションに入社、同社のコンサルタントとして活動し、延べ研修実績300社超、受講者3万人超、年間稼働170日の実績を持つ広江朋紀さんが書いた、こちらの書籍です。
広江朋紀『場が変わり、人が動き出す 研修・ファシリテーションの技術』(同文館出版)
この本は、「伝え方」、「場の創り方」に課題を持っている人に対して、講師やファシリテーターとして持っておくべき要素を5つのSTEPとして抽出し、現場で再現し実践できる指南書としてまとめたものです。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.【誰が WHO】自分を整える
2.【誰に WHOM】相手をよく観る
3.【何を WHAT】意図を効果的に組み立てる
4.【どこで WHERE】安心・安全な場所をつくる
5.【どのように HOW】参加者の力を引き出す
この本の冒頭で著者は、コミュニケーションの成果が最大化される5ステップを、上記の構成の通り挙げています。
それぞれのSTEPのポイントを順に説明していますが、まず「STEP1誰が WHO」については、以下の3点です。
◆ 自分自身のプレゼンス(あり方)を整える
◆ セルフアウェアネス(自己認識)を高める
◆ 印象を効果的にマネジメントする
続いて「STEP2誰に WHOM」として、次の3点を挙げています。
◆ 主催者の意図、参加者の状態を把握する
◆ 相手に話が伝わらないバイアスを理解する
◆ 事前に正しい準備をする
次に「STEP3何を WHAT」として、以下の3点を説明しています。
◆ 最も伝えたいゴールを明確にする
◆ メッセージを効果的に伝える方法を知る
◆ 全体のプロセスをデザインする
さらに「STEP4どこで WHERE」としては、この3点を提示しています。
◆ 関係の質を高める安心・安全な場をつくる
◆ 空間を有効活用する
◆ 伝達ツール・備品を有効活用する
最後に「STEP5どのように HOW」として、以下の3点を挙げています。
◆ 相互作用を生み出し、参加者主体の場をつくる
◆ バーバル言語を適切に扱う
◆ ノンバーバル「表情」「声」「視線」「ジェスチャー」を駆使する
また本書の途中には、著者が研修やワークショップで小ネタとしてよく挟む、遊び心のあるコラムを「15の小噺」として紹介しています。
この本の最後には、新人講師・ファシリテーターの「困った」を解消する「7つの知恵」を以下の通り、紹介しています。
1.グッド&ニュー(簡単なチェックインをしたい)
2.星座でグループシャッフル(リフレッシュを促したい)
3.ブレインジャンプ(短時間でチームビルディング)
4.ハイタッチウォーク(アイスブレイク&リフレクション)
5.書評ダイアログ(テーマに対しての事前準備)
6.シグナルプランニング(アクションプランを多面的につくる)
7.バリュートーク(自分のこだわりを話す)
この本は、「人」と「場」を本気にさせる講師は何をやっているのか、が具体的に分かる本で、メッセージを伝える立場にある方には、ぜひ推薦したい一冊です。
あなたも本書を読んで、場が変わり、人がいきいき動き出す「研修・ファシリテーションの技術」を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!