「会社を守り、社員を安心させる就業規則を作りなさい」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、就業規則コンサルタント、社会保険労務士の下田直人さんが書いた、こちらの書籍です。
下田直人『就業規則&社内ルールの作成ポイント』(すばる舎)
この本は、就業規則を作成する際の注意点、具体的な規定例などについて詳細な解説がなされているものです。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.明確な「ルール」と「仕組み」で会社がみるみる変わり
2.ココだけは見逃すな! 就業規則の作成ポイント
3.あらゆる「リスク」に備えた就業規則が会社を守る!
4.社員の不安を「安心」に変える就業規則も必要だ!
5.就業規則を整備して「問題社員」に対処せよ!
6.「倫理意識」を高めてより良い環境を作る
この本の冒頭で著者は、「当たり前の規範を会社が教えるべき時代が到来した」と述べています。
つまり、社員の教育を徹底し、ルールの意図を理解させる必要がある、ということです。
そのために、以下のようなポイントを押さえた「従業員ガイドブック」の作成を著者は勧めています。
◆ 重要なルールのみをピックアップして解説
◆ 会社にとって重要度・関心の高い「解雇・懲戒処分・退職手続き・違法行為に関するルール」
◆ 社員にとって重要度・関心の高い「休暇・残業・給与・異動・福利などのルール」
◆ 会社独自の作成で親しみやすさを
さらに、「ブロークンウィンドー理論(割れ窓理論)」で知られるように、経営者が率先してルールを守らなければ、社員も本気にならず、社内ルールは浸透しない、と著者は指摘しています。
続いて、具体的な問題事例として、退職時の問題をクリアするための3つのポイントを以下のように挙げています。
1.退職届により書面で退職の意思表示
2.引き継ぎ業務があること
3.有給休暇の消化について
とくに「有給休暇の消化」に関しては、①退職日を有給休暇に入る日に繰り上げる、②退職時に残った有給休暇を会社が買い取る、というルールを定めることを著者は勧めています。
有給休暇の買い取り金額は、1日分の給料でなくても自由に設定が可能です。但し金額については、1日5,000円とか10,000円とかいう水準で、ある程度は退職者にも会社にもメリットの出るバランス感覚が重要だ、ということです。
また、懲戒の種類については、次の5つの種類を定めておくのが通常です。
1.譴責
2.減給
3.出勤停止
4.諭旨退職
5.懲戒解雇
上記の1~4までは「始末書」を取ったうえで、処分を行います。5の懲戒解雇は、労働基準監督署長の認定を受けた場合には、解雇予告手当を支払わずに即日解雇します。
そのほか、社員に安心を与える規則や、倫理意識を高める規定も必要だ、ということです。
あなたも本書を読んで、就業規則や社内ルールについて学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!