「同じ服を着ているのに、日本人と西洋人の歩き方が違うのはなぜか」と問いかけ、その背景を解説している本があります。
本日紹介するのは、学生時代は体操競技を専門として全日本選手権等にも出場し、その後文化女子大学大学院にて和装と身体のかかわりを研究して博士号(被服環境学)を取得した、矢田部英正さんが書いた、こちらの書籍です。
矢田部英正『たたずまいの美学 日本人の身体技法』(中公文庫)
この本は、立ち方、坐り方、服の着方、履き物の履き方など、なにげない日常の動作から浮かび上がってくる、現代日本人の身体にしみこんだ武道、茶道、能楽、禅など伝統文化の深層を描き、「身体」を通した画期的な日本人論となっています。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.立居振舞いの論理
2.履物と歩行様式
3.和装の身体技法
4.日本人の坐り方
5.身体の自然性
6.方法論
この本の冒頭には、「用語解説」が掲載されていて、様式、身体技法、物質文化、基本動作、中心感覚、自然性といった用語が説明されています。
そして、身体の動きが、くり返される習慣の中で、一定の作法を形づくるようになるのは、花の種が「芽」や「茎」や「花弁」といった眼に見える形へと育っていく様子によく似ている、と説明しています。
日本人の歩き方や足の形など、海外の人たちから見れば驚く特徴について、本書では数多くの写真を掲載しながら分かりやすく説明しています。
日本の伝統文化や慣習と、日本人の歩き方や身のこなしなど、身体技法について詳しい解説がなされていて参考になります。
あなたも本書を読んで、日本人が持っている「たたずまいの美学」とも言うべき、身体技法を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を