本田直之氏は、ハワイと東京に1年の半分ずつ滞在するデュアルライフを実践する経営者だ。レバレッジ・シリーズのベストセラー作家でもある。
本書は、本田氏のポリシーでもある、「自由なライフスタイル」 を実現していくための指南書のような代表作だ。多くの若者から支持を受ける本田氏の生き方のベースは、以下の 「7つの制約」 にしばられない生き方ということだ。
1.時間
2.場所
3.人間関係
4.お金
5.働き方
6.服装
7.思考
これらの制約が全部ないことを前提として、どういう働き方をすべきなのか、どうやってそのような働き方でビジネスを成り立たせていくのか。それを本田氏は考え続けてきた、という。
本書によれば、常識の制約から解放されるためには、「やりたいこと」 をリスト化するかとが効果的だ。「外部からの負荷」 に従ってすることにはストレスがかかるが、自らの意思である 「内部からの負荷」 によって行動することは楽しいと感じる。
自分で負荷をかけて、それを楽しむことができるのは、自発的な動機からきているものだからだ。会社員でもできる、しばられない生き方とは、この 「内部からの負荷」 によって働くスタイルを追求していくことだ。
次に、本田氏は 「制約のない、しばられない生き方」 を実現するには、以下のステップという準備がいると述べている。
1.覚悟する (7つの制約にしばられないための考え方)
2.スキルをみがく (パーソナルブランド力や自分で仕事を作り出す力など)
3.やり方を身につける (住む場所・仲間・収入源など)
本田氏自身は、ハワイと東京のデュアルライフを実現するために15年の準備期間を要した。また、本田氏が影響を受けた、ニュージーランドに移住した元音楽プロデューザーの四角大輔氏も現在のライフスタイルを実現するために15年の準備期間を経ている。
自由なライフスタイルに対する憧れだけで会社を辞めてフリーになっても、簡単に実現できるほど甘くはない。自分にとって何が一番大切なのかを考え抜き、そのために捨てるものを決めなければならない。
人生の持ち時間は限られており、人は一生で何でもできるが、すべてのことをすうることはできない。四角大輔氏が言っていることと同じで、何を捨てるかという人生の優先順位を明確にすることが大切だ。
You can’t have everything in your life. 私がライフスタイルの手本とする大橋巨泉氏も、この言葉を人生の指針としている。今回の人生で、大切にすることを決めよう。すべてのものを得ることはできないのだから。
自分らしい生き方を求め続けるすべての人に、本書を心から推薦したい。