93歳の今も、毎日原稿を執筆し、散歩を楽しむなど、歳を重ねるほどに元気な方法を披露している本があります。
本日紹介するのは、93歳の現在も現役で執筆活動を行う、お茶の水女子大学名誉教授で文学博士の外山滋比古さんが書いた、こちらの書籍です。
外山滋比古『歯切れよく生きる人 知的な健康生活』(祥伝社文庫)
この本は、2014年8月に、祥伝社から出版された『元気の素 五体の満足』を改題し、加筆・修正して文庫化したもので、散歩は足だけではなく、手や口や耳、そして頭も散歩させなくてはならない、として書いたものです。
足に加えて、手、口、耳、、頭ということで、「五体の散歩」という本にして、それを今回の文庫化にあたっては、『歯切れよく生きる人』というタイトルしました。
本書は以下の18部構成から成っています。
1.歩けば-足の散歩
2.朝飯前-足の散歩
3.手持無沙汰-手の散歩
4.歯も散歩する-口の散歩
5.エクササイズ-口の散歩
6.口の散歩-モン・ジュール
7.セレンディピティ-口の散歩
8.小さい旅-目の散歩
9.片づけ-手の散歩
10.スポーツ観戦-目の散歩
11.目の散歩
12.風の音-耳の散歩
13.余白の美-目の散歩
14.雑座談会-口の散歩
15.朝考-頭の散歩
16.耳の忘れ-耳の散歩
17.動くパーティー-脚の散歩
18.転がる石のように-五体の散歩
この本の冒頭で著者は、地下鉄の定期を買って散歩するようになり、25年くらいになる、と紹介しています。早朝の電車は気持ちがいいし、少し眠い朝も、定期を眠らせては惜しいというケチな根性で歩くことになるのがいい、ということです。
朝の5時45分に最寄駅(確か別の著書で「茗荷谷駅」と読んだ)で乗ると、6時過ぎには大手町駅に着き、皇居周囲動路を散歩するそうです。
半蔵門のゆるやかな坂を下りていくと、右手に道路をへだてて、イギリス大使館、国立劇場、最高裁判所が静まり返っています。
左手には、お濠をへだてて千代田の姿(区役所か?)が目に入り、季節にもよるが、朝日が顔をのぞかせるのに出会うこともできるそうです。
また、日によっては皇居周囲道路を離れ、桜田門をくぐり、皇居前の玉砂利をふむこともある、と言います。時間が早いため、人影は少なく、自分の足音が快い、と著者は言います。
さらに早起きの効用が本書では記されていて、著者の外山さんが「朝型に転向」した理由が、以下のように紹介されています。
◆ 朝飯前は「金の時間」
◆ レム睡眠(Rapid Eye Movement)によって頭の中のゴミのような記憶がきれいに片づけられる
◆ 朝飯前の散歩は、健康にも頭のはたらきにもベスト
その他にも、「口の散歩」として雑談会や、「手の散歩」として料理などの炊事、さらに「頭の散歩」として馬上、枕上、厠上の三上での思考を挙げて説明しています。
また、「目の散歩」のスポーツ観戦、「耳の散歩」の風の音、さらに旅やセレンディピティなどについての記述も興味深いものがあります。
あなたも本書を読んで、「五体の散歩」という発想で、日々の生活を工夫してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を