「あなたがコミュニケーションスキルを磨くことで、どんな部下も期待以上に動き、成果を出すことができます。」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、グリコなどを経て管財商社へ入社して取締役になり、会社倒産も経験したことから、その時の経験をもとにコミュニケーションの大切さを教える人財開発育成に関する企業研修、公開セミナーを行う沖本るり子さんが書いた、こちらの書籍です。
沖本るり子『相手が“期待以上”に動いてくれる!リーダーのコミュニケーションの教科書』(同文館出版)
この本は、「できない部下」を「できる部下」に変えるのは、部下自身の問題というよりも、リーダーの「コミュニケーション不足」が原因とする立場で、リーダーにこそ必要な、話す・聴く・巻き込む技術を説明している書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.“ できない部下 ” を “ できる部下 ” に変える「リーダー」力
2.部下のやる気を育てる「観る」力
3.部下にきちんと伝わる「話す」力
4.部下が本音を話し出す「聴く」力
5.自ら考える部下に成長する「質問」力
6.部下の行動力を高める「巻き込む」力
7.” 期待以上 ” の成果を出す「職場改善」力
この本の冒頭で著者は、次のような部下に悩まされているリーダーが多い、と指摘しています。
◆ 話を聞かない
◆ 理解力が足りない
◆ 指示通りに動かない
◆ 報告もなく勝手に仕事を進めてしまう
◆ 自分で考えず、指示待ちのまま
とくに、リーダーと部下の間で、聞いた側の解釈の違いから、「言った・言わない論争」が展開されることが多い、と著者は言います。
したがって、説明をするときは、相手が「わかりました!」という言葉を発しても鵜呑みにせず、解釈の違いがないかを確認しましょう、と本書では述べています。
また、相手が自分と違う意見を言った場合、「間違い」と思うのではなく、まず「自分とは基準が違うのだ」と認識することが大切、ということです。
人は、自分のことを理解してくれようとしない人には、なかなか心を開けないものだからです。
次に、人の心を前向きに動かすには、「客観的な事実」を見て述べること、そして一番伝わる褒め言葉は、「見たままの行動」を伝えることだ、とこの本では解説しています。
本書の中盤では、リーダーの話す力、聴く力、質問力、巻き込む力について、具体例を挙げて説明されていますが、私が共感したポイントを以下に挙げておきます。
◆ 何をこれから言うのか、先に「タイトル(お題)」を宣言する
◆ 目標は伝えても目的まで伝えていない人が少なくない
◆ 聴き手の容量は、話し手の容量に比べて、とても小さく軽い
◆ 「相手と自分はまったく違う」ということを認識して話を聴く
◆ 相手の行動に焦点を当てた言葉を繰り返す
◆ 相手の言葉の「感情」に部分を繰り返す
◆ 「未来質問」(=「解決質問」)は、相手の可能性を引き出す
◆ 「良い結果が出たとき」に過去質問を使う
◆ 前提として話されたことは、よっぽど嫌なことでない限り、否定しにくい
◆ 安心して意見が言える仕掛けで巻き込む
◆ 意見は書き残して巻き込む
この本の最後では、リーダーの職場改善力について書かれていますが、リーダーがうまくコミュニケーションをとっていれば、以下のように信頼関係が築けるなど職場が改善していく、ということです。
◆ 些細なことでも部下が報告・連絡・相談ができる信頼関係がさらに築ける
◆ 失敗は隠さず、皆で共有する
◆ ミスが出た場合に、“ 人 ” に焦点を当てるのではなく、“ 事例 ” に焦点を当てる
◆ 部下の特技、できること、できたことを挙げる
◆ リーダーのコミュニケーション力は部下に伝播する
◆ 「あなたの部下でよかった」と言われるリーダーになる
あなたも本書を読んで、リーダーのコミュニケーションについて学んでみませんか。
私、大杉潤は、「まちの本屋」再生プロジェクトとして、クラウドファンディングにより、読書交流会とトークショー・イベントを開催しています。
ぜひ、一緒に「まちの本屋」を応援しませんか。
https://camp-fire.jp/projects/view/35979
速読法・多読法が身につくレポート 『年間300冊読むビジネス力アップ読書法「17の秘訣」』 を無料で差し上げます。ご請求はこちらをクリックしてください!
https://jun-ohsugi.com/muryou-report
では、今日もハッピーな1日を