「モノを捨てすぎたしくじりミニマリストが、あの “ トヨタ式 ” をおうちの片づけに応用してみたらとてもうまくいった」として、それを伝えたくて書かれた本があります。
本日紹介するのは、「モノを減らして維持するしくみ」を教えるライフオーガナイザーの香村薫さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
香村薫『トヨタ式おうち片づけ-5つの「しくみ」でみるみる片づく!』(実務教育出版)
この本は、トヨタのグループ会社で働いていた主婦が、「トヨタ式」と呼ばれる仕事の効率化ロジックを家での片付けに取り入れてみたところ、短期間で効果が出たため、そのロジックやノウハウを写真入りで具体的に紹介した書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.やりすぎミニマリスト夫婦がトヨタ式に目覚めるまで
2.「なぜなぜ分析」でモノに対する自分の価値観を知る
3.「見える化」でモノのほどよい量を決める
4.「ムダとり」でモノを減らしてスペースを広げる
5.「5S」で家事を徹底的に時短する
6.「カイゼン」でリバウンドゼロをキープする
本書の冒頭には、著者夫婦の自宅が写真で公開されていて、リビング、玄関、クローゼット、キッチン、洗面所などが、きれいに片づけられ、整理されて写っています。
著者の香村さんは、ライフオーガナイザーの資格を持って、自宅での「片付け講座」と並行して、お客様宅での片付けサポートを行っています。
その中で活用している「トヨタ式おうち片づけ」におけるカギはとてもシンプルで、以下の2点のみです。
◆ 片づけの方法論(ロジック)
◆ モノの数を決めること
ロジックを理解することで納得できるため、片づけへの迷いがなくなり、モノの数を決めることで具体的なゴールが設定できるので、一歩踏み出すきっかけになる、と著者は言います。
さらに、「香村式・1週間でムリなくやりきるおうち片づけのしくみ」を一覧表にして掲載していて、この通りにステップアップしながら片づけを進めていけば、1週間で片ぢけができるようになっています。以下のようなステップです。
1.冷蔵庫(食材)<目標=1~2時間>; 片づけステップの全体の流れを把握
2.玄関(靴)<目標=時間>; 多くて30足程度なので最後まで集中力を保てる
3.クローゼット(服とバッグ)<目標=5時間~>; 自分の価値観だけで判断できる
4.キッチン(カトラリー・食器)<目標=4時間~>; 1日3回の食事を時短できる
5.洗面所(タオル・下着)<目標=時間~>; 家族へのヒアリングが必要
6.リビング(日用品)<目標=モノの状況による>; しくみが定着するまではリバウンドしやすい
7.思い出のモノ(写真)<目標=モノの状況による>; 自分の価値観が明確になってからでないと後悔しやすく危険
以上、上からウォーミングアップ、初級、中級、上級という順にステップアップしていきます。
こうしたステップの中で、とくに「トヨタ式」として特徴的なのが、モノへの価値観が明確になる「なぜなぜ分析」です。本書では、問い(問題)を次の4つに絞りました。
1.お金・健康・家族以外で、あなたにとって大切なモノは?
2.自分ってこんなところが長所だな、と思うことは?
3.幼い頃から時間を忘れるほど夢中になってしまうことは?
4.憧れの人・有名人はだれ?その人のどういうところに憧れる?
それぞれの設問に対して、「なぜそう思うのか」を5回繰り返し、たどり着いたキーワードがあなたの価値観になる、ということです。
トヨタの人たちは、つねに「何でか、何でか」を5回繰り返しなさい、と求められ、普段から深く考えるよう訓練されています。
また、価値観を明確にするのは、10年後や20年後の暮らしをイメージし、めざす暮らしに向けての目標達成のためのステップを具体的に決めていく、そのための部屋を考えることが大切です。
本書の中盤以降では、カラー写真もふんだんに使用しながら、片づけの手順やノウハウが惜しみなく紹介されていますので、興味のある方はぜひ、本書を手に取って確認してください。
本書の最後には、担当編集者が、著者夫婦に質問するQ&Aが掲載されていて、参考になります。また、著者は本書執筆中の昨年8月に第3子を出産し、小さな子どもを3人抱えて部屋を片づけているので、家族全員が片づけに関するノウハウを身につけていることがよく分かります。
それがまさに、トヨタ式おうち片づけの「しくみ」でしょう。あなたも本書を読んで、「トヨタ式おうち片づけ」を習得してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を