『カイシャインの心得-幸せに働くために更新したい大切なこと』

2020.07.01 (水)

「僕は、『できないこと』ではなく『できること』をベースに自分の仕事を継続していくのが、これからの常識になると思っています。」と述べて、新しい時代の常識に合わせた「カイシャインの心得」について考察・提言している本があります。

 

 

本日紹介するのは、1992年日本興業銀行へ入行し、2000年にサイボウズへ転職取締役として財務、人事および法務部門を担当、同社の初期から人事制度、教育研修制度の構築を手掛けて「働き方改革」を推進、現在はサイボウズ株式会社取締役副社長 兼 サイボウズUS社長山田理さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

山田理『カイシャインの心得-幸せに働くために更新したい大切なこと』(大和書房)

 

 

この本は、若い人たちが仕事をしながら、あるいは今後のキャリアを考える場面で、直面しがちな迷いや不安、ぶつかりがちな疑問を乗り越えるための「考え方」著者の経験を、「カイシャインの心得」として提示・解説している書です。

 

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

 

1.はじめに いつも不安で夢もない若者だった僕から、今の時代の若いみなさんへ

 

2.「最近の若者はすぐ辞める」って言われます。やっぱり3年は続けるべきですか?

 

3.私はなにを目標にすればいいでしょうか?

 

4.この会社、この仕事でいいのでしょうか?

 

 

 

5.もっと楽しく働きたい! でもこんな問題に困っています・・・・。

 

6.そもそも、働くことの根本的な意味とは?

 

7.これからは、「競争に勝つ働き方」よりも「みんなで幸せになる働き方」

 

8.おわりに

 

 

 

この本の冒頭で著者は、若い人たちが自分の個性を生かして幸せなキャリアを築いていくのにきっと助けになる「ベースの考え方」として、次の3つを提示しています。

 

 

◆「できる」×「やるべき」から始める(「やりたい」は後からついてくる)

 

◆ 自分の幸せをゴールに選択する

 

◆ 質問責任を持つ

 

 

 

この3つは、サイボウズが掲げる「100人いたら100通りの働き方がある」という人事制度の根幹をなす考え方で、著者の山田理さんが、試行錯誤の上、辿り着いた、サイボウズによる「働き方改革」の結論です。

 

 

 

詳しくは、前著『最軽量のマネジメント』(山田理著・サイボウズ式ブックス)をお読みください。こちらもとてもいい本です。

 

 

ブログの書評は、2019年11月12日付記事でこちらです。

 

『最軽量のマネジメント』

 

 

YouTube動画での紹介は、こちら!

 

 

 

 

続いて、著者が新入社員として、日本興業銀行へ入行して悩みながら銀行の仕事をしてきた経験、そして全くの異業種であるITベンチャーのサイボウズへ転職して取り組んできた体験から得たものを、率直に、入社したばかりの若い人たちに向けて、「こういうふうに考えたらいいんじゃないか」「こう考えれば、過去の常識なんて気にならなくなるよ」といったアドバイスを送っています。

 

 

 

著者の山田さんは、今は高度成長の昭和の時代や、その後のバブル経済、その崩壊時代とは常識が大きく変わり、会社の中で一般的に「これが常識」と言われているものに、必ずしもとらわれる必要はない、と説いています。

 

 

 

著者が送るメッセージのポイントは以下の通りです。

 

 

◆ 最初に苦労し、その後に幸せがやってくるという方程式は、もう成り立たない

 

◆ 人間は昔から「ラク」を求めて生きてきた、「ラクしたらええやん」

 

◆「石の上にも3年」や「夢に日付を」という常識は古い、もっと柔軟に考えるべき

 

 

 

◆ 個人の「できること」と会社やお客さんから望まれている「やるべきこと」が重なる「商売の2点セット」をやって「ありがとう」をもらうことから始める

 

◆「ここに居場所がある」と感じることが大事

 

◆ お客さんだけでなく、会社だけでなく、働いている人もみんなが幸せになる働き方を

 

 

 

本書の中盤では、目標、モチベーション楽しく働くことについて、著者の考え方を説明しています。主なポイントは次の通り。

 

 

◆「できる」×「やるべき」から始めて、「やりたいこと」を後から加えて、「モチベーションの3点セット」にする

 

◆ まずは「ありがとう」と言ってもらえることに目を向ける

 

◆ 仕事の意味は分かるまで質問する責任がある

 

◆ 周囲が変われば、自分の「強み」も変わる

 

 

 

◆「自分の幸せ」をゴールにする

 

◆ ザツダンをする効用

 

◆ 情報をオープンにすることが大切

 

◆ 自立に不可欠な「質問責任」

 

 

 

この本の後半では、「働くことの根本的な意味」について、著者の考え方が提示されています。ポイントは以下の通りです。

 

 

◆ 仕事の選び方やキャリアの方向性はアメリカ型とは別の形がいい

 

◆ 前野隆司教授の「幸福学」にある「幸せの4つの因子」では、2番目の「ありがとう」因子が大切

 

◆ 人間が働く究極的な目的は「生きるため」

 

◆ 働くというのは、幸せになるための一つの手段でしかない

 

◆「あきらめる」というのは幸せに向かって次に進むためのポジティブなこと

 

 

 

本書の終盤で著者は、これからの働き方として、「競争に勝つ働き方」から「みんなで幸せになる働き方」への変化として、以下の「10の変化」を紹介・解説しています。

 

 

1.BI(Before Internet)からAI(After Internet)へ

 

2.所有から共有へ

 

3.個人戦からチーム戦へ

 

4.忠誠心から距離感へ

 

5.「覚える」から「検索する」へ

 

 

 

6.常識から非常識へ

 

7.「考える」から「行動する」へ

 

8.同庁から個性へ

 

9.ホワイト企業から透明企業へ

 

10.平等から幸福へ

 

 

 

この本の締め括りとして、国連が世界150ヵ国以上の国を調査して毎年発表している「幸福度ランキング」を紹介しています。2020年版のトップ10は以下の通り。

 

 

1.フィンランド

 

2.デンマーク

 

3.スイス

 

4.アイズランド

 

5.ノルウェー

 

 

6.オランダ

 

7.スウェーデン

 

8.ニュージーランド

 

9.オーストラリア

 

10.ルクセンブルク

 

 

 

著者は、幸福度ランキング上位の常連である北欧の国々に行って、自分の目で実際に見て現地の人たち「なぜ幸福なのか」を聞きまくったそうです。

 

 

 

その結果、北欧の幸せの要素とは、「サステナビリティ」「平等・公平」「透明性」「自立」「選択肢」で、サイボウズが目指してきた、「チームワークあふれる社会・会社をつくる」という企業理念のもとに推進してきた、以下の行動指針と重なる要素だった、ということです。

 

 

◆ 理想への共感

 

◆ 多様な個性を重視

 

◆ 公明正大

 

◆ 自立と議論

 

 

 

とくに後ろの3つの行動指針は、北欧の幸せの要素と同じです。

 

 

 

最後に著者は、AI(After Internet)の世界で、唯一、検索しても調べられないものとして、「自分の心」を挙げています。

 

 

 

自分の心は、自分にしかわからない。示された選択肢の中で何を選ぶか、あるいは選ばないかも、最終的には自分自身が決めることです。

 

 

 

但し、何を選んでも、みなさんの選択は、いつだって「正解」なんです、と著者は言います。「そもそも正解しかない」という感じが著者の思いで、次のメッセージを送っています。

 

 

 

「どこを選んでも、どこに選ばれても、入った学校や会社が正解だから、自信を持って前を向いて進もう。その中で、どうやったらさらに楽しくなるかだけを考えよう」

 

 

 

あなたも本書を読んで、「幸せに働くために更新したい大切なこと」を確認し、新しい働き方を実践してみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2438日目】

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