書評ブログ

円満退職についての考察 ~ 定年前起業への道

ドキュメンタリー『定年前起業への道-57歳からの挑戦!』第159回は、「円満退職についての考察」です。

 

 

もともと独立起業を考える人にとって、会社員として勤め続けることに違和感や嫌悪感を持っていることの方が普通ではないでしょうか。

 

 

様々な人間関係による悩みだったり、仕事の成果の割に評価が低かったり、そもそも「ブラック企業」だったり。いずれにしても、現状に「不満」である人が圧倒的多数でしょう。

 

 

私の場合も、何処の職場でもそうでしたが、仕事の実績(成果)と人事評価が見合っていませんでした。評価者の「嫉妬」が背景に合ったり(これは多いです。無能な人ほどおべっか使いに熱心で出世したりします。)、

 

 

人間関係の「好き嫌い」も評価に直結、と言うより、評価はほぼそれだけです。どんな大企業の人事評価システムでも、私のいた銀行のように一見、「堅い会社」でも、実態は人間が「運用」する以上、好き嫌い以外の何物でもありません

 

 

ジョン・キムさんも著書で述べているように、「人事評価なんて、はっきり言ってデタラメ」と思った方が真実に近いです。何社もで人事の責任者をやってきた私が言うのだから間違いありません。

 

 

と言うことで、「なぜ自分の評価が低いのか」と言って悩んだり、まして「うつ」になってしまう必要など、まったくないと声を大にして言いたいのです。

 

 

だって、そもそも「評価」自体が、評価者の好き嫌いで決めているだけなのでデタラメなわけですから、考えたり悩んだり、「うつ」になったりしても、何の解決もできません。

 

 

結果だけを変えたいなら、「媚を売る」、「魂を捨てて黒を白と言う」などは、効果的かも知れません(笑)。実際にそうやって出世したり生き残っている人も多いです。

 

 

でも、それは生き方の問題なので、私は選びませんし、お薦めもしません。私が薦めるのは、あくまでも「人生の指揮権」を手放さず「自分が主役の人生」を送ることです。

 

 

ジョン・キムさんが提唱する『媚びない人生』です。

 

 

 

 

 

さて、「円満退職」についてですが、「辞める理由」をどう表明するか、がポイントになります。私の助言は、「本心・本音はグッと胸の中に秘めたまま、感謝の気持ちだけを伝えて、家庭の事情で残念ながら、と言って辞めること」です。

 

 

最後に啖呵を切って、捨て台詞を残して、要は言いたいことを全部ぶちまけて辞める、というのは、その時は爽快で気持ちがいいと想像しますが、私はお薦めしません。

 

 

何故かというと、一瞬のストレス発散のために失うものがあまりにも大きいからです。とくに独立起業する場合は、どこで誰がどうつながって来るか分かりません。

 

 

SNSでの人脈の繋がりは、世界中に無限に広がりますので、それが途切れてしまうような「敵」は作らないに越したことはありません。その人自体とは生涯にわたって付き合いたくない、としても、その人の知り合いは凄くいい人かも知れません。

 

 

ということで、ビジネスは予想できない出会いから一気に発展する可能性をつねに秘めていますので、日々を大切に、一人ひとりを大切にする気持ちを持ち続けることをお薦めします。

 

 

 

かくして私も、思うところをグッと胸の奥深くに秘めたまま、皆さんに感謝だけを伝え、最後の幹部会議の席上で、満場の拍手を持って退任の挨拶を終えました。

 

 

 

2015年11月1日の「定年前起業」まで、あと8日です。皆さまの温かい励ましと応援をどうかよろしくお願いいたします。