「実家の相続の問題は、一部の人のものではなく、今、多くの人が抱えている大問題なのです。それには、相続を受ける年代が高齢化したことが関係しています。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1964年創業、相続専門税理士法人として累計相続案件実績件数は2万6000件を超える税理士法人レガシィおよび公認会計士、宅地建物取引士、CFPで税理士法人レガシィ代表社員税理士の天野隆さん、公認会計士、基本情報技術者で税理士法人レガシィ代表社員税理士の天野大輔さんが書いた、こちらの書籍です。
税理士法人レガシィ・天野隆・天野大輔『やってはいけない「実家」の相続』(青春新書)
この本は、「相続登記の義務化」や「空き家等対策特別措置法の改正」などの変化の中で、どのように実家を相続すればよいのかを考えるきっかけとなり、最良の解決法を見出すために役立つように記された書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.「実家の相続」のルールが変わる
2.「実家の相続」が難しい理由
3.相続専門税理士が教える「相続の基本」
4.「実家」はなくなっても「家」は遺る
5.知らないと損する! 相続対策の新常識
この本の冒頭で著者は、「残念ながら、『こうすれば実家の相続はすべて解決する』という万能の方法はありません。」と述べています。
本書の前半では、「実家の相続のルールが変わる」ついて、以下のポイントを説明しています。
◆ 住む人のあてがない「空き家」が増え続けている
◆「空き家問題」の背景にある人口減少
◆ 相続登記の義務化(2024年4月~)
◆「空き家譲渡特例」の適用期限の延長(2023年末⇒2027年末)
◆「相続土地国庫帰属制度」のスタート(2023年4月~)
◆「空き家等対策特別措置法」の改正(2023年12月)
◆「特定空き家」に加えて「管理不全空き家」を指定
◆「住まない空き家」を活用したサービス
この本の中盤では、「実家の相続が難しい理由」および「相続専門税理士が教える相続の基本」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆「負動産」化する親の家
◆「実家じまい」は時間を置くことに意味がある
◆ 親の思いは確認できない
◆「実家は本家が相続するもの」ではなくなる
◆「法定相続分」に従って分ける必要はない
◆ 相続税の基礎控除=3000万円+(600万円+法定相続人数)
◆「実家の相続問題」は2度目の相続の時に起こる
◆ 配偶者の税額軽減:1億6000万円 or 法定相続分相当額(通常1/2)
◆ 分けられない「親の家」がモメる火種になりやすい
◆ 遺言書を遺す人は1割に過ぎない
◆ 一番損をする相続は「モメる相続」
◆ 賃貸物件も相続税が安くなる
本書の後半では、「実家はなくなっても家は遺る」および「知らないと損する! 相続対策の新常識」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆「生前贈与」ルールが65年ぶりに改正
◆「持ち戻し」が3年から7年に延長
◆「名義預金」に注意
◆ 使いにくい「教育資金一括贈与1500万円」
◆ 遺言書を用意する
◆ 親子のコミュニケーションを大切に
◆「一次相続はすべて配偶者に」が原則
◆ 遺産の額が少ない相続ほどモメる
◆「実家じまい」は、売却するか取り壊すか
◆「地位財」より「非地位財」が大切
◆ マンションの評価方法が変わり、タワマン節税にメス
◆「相続マンション節税」封じのきっかけになった裁判
あなたも本書を読んで、「やってはいけない『実家』の相続」について学び、適切な準備を進めていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3378日目】