「常識を疑う勇気が、究極の成長を生む」――そんなメッセージを体現した一冊があります。
本日紹介するのは、1979年埼玉県生まれ、上智大学卒業後、スポーツ・ノンフィクション作家としてプロからアマチュアまで野球界を広く取材。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞し、独自の視点でスポーツ文化を掘り下げる中島大輔(なかじま・だいすけ)さんが書いたこちらの書籍です。
中島大輔『山本由伸 常識を変える投球術』(新潮新書)
この本は、2023年までオリックス・バファローズで活躍し、史上初の3年連続「投手五冠」や沢村賞3年連続受賞を達成した山本由伸投手の “規格外の思考と練習法” を徹底解読したノンフィクションです。
肘を曲げないフォーム、筋トレをしない身体づくり、得意球のスライダーを自ら封印する決断――常識破りの選択の数々が、いかにして世界屈指のピッチングへとつながったのかを描き出しています。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.小粒な高校生が秘めた “唯一無二” の才能
2.1年目オフの「フルモデルチェンジ」
3.BCエクササイズでできた心身の「軸」
4.「何か変」なピッチングフォーム
5.世界に類を見ないピッチャー
本書の前半では、「小粒な高校生が秘めた“唯一無二”の才能」および「1年目オフの『フルモデルチェンジ』」について解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 高校時代は無名校の小柄な右腕にすぎなかった
◆ プロ入り後、最初のオフにフォームと体づくりを全面的に見直した
◆ 「筋トレをしない」代わりに、体幹を極限まで鍛える独自メソッドを確立
◆ 肘や肩に負担をかけない動作の再構築で、球速と制球を両立
◆ 「常識を壊す覚悟」が、才能を一気に開花させた
この本の中盤では、「BCエクササイズでできた心身の『軸』」および「『何か変』なピッチングフォーム」を中心に、山本由伸の独創的なメカニクスとメンタルトレーニングが紹介されます。主なポイントは次の通りです。
◆ 「BC(バランス&コントロール)エクササイズ」で生み出す安定感
◆ フォームの美しさは “力を抜く勇気” から生まれる
◆ 「体の軸」を意識することで、フォーム再現率が飛躍的に向上
◆ 「スライダー封印」は、真の完成形を追求するための戦略的決断
◆ 科学と感覚を融合させた “令和の投球理論”
本書の後半では、「世界に類を見ないピッチャー」というテーマのもと、山本由伸が到達した “唯一無二の哲学” が描かれています。主なポイントは以下の通りです。
◆ MLBのスカウトも驚愕した「再現性の高さ」と「緻密な制球力」
◆ 「自分にしかできない投球」を貫く強い信念
◆ 変化球よりも“真っすぐ”を極める姿勢が究極の武器に
◆ 結果ではなく“過程”を楽しむ姿勢が、進化を止めない原動力
◆ 「常識を変える」とは、他人の評価に左右されない生き方そのもの
本書の魅力は、山本由伸という投手の「技術的進化」だけでなく、「思考の進化」までを描いている点にあります。
彼が選んだ “筋トレをしない” “スライダーを捨てる” といった選択は、すべてが「自分にとって最も合理的かどうか」という徹底した自己分析の結果。
それは、現代の働き方や学び方にも通じる “自己最適化の哲学” です。
「常識を疑い、自分を信じ抜く」――この本は、野球ファンだけでなく、ビジネスパーソンやアスリートを志すすべての人に勇気を与える一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を!【3895日目】

											
							
							
							
															
							
							
							
															
							
							
							
															
										
					








