「本定年の前に痛みを経験しておくと、そこからいろいろ考えることもできるし、準備もできます。」と説いている本があります。
本日紹介するのは、明治大学大学院グローバル・ビジネス研究科教授の野田稔さんが監修し、情報通信系上場会社の管理職である河村佳朗さん、編集プロダクション・カデナクリエイト代表の竹内三保子さんが書いた、こちらの書籍です。
野田稔 監修、河村佳朗・竹内三保子『役職定年』(マイナビ新書)
この本は、55歳の役職定年から65歳までの10年間、腹を決めて何かに取り組むことを勧めることを目的として書かれています。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.役職定年制度を理解する
2.役職定年後のマネー
3.役職定年後の会社生活
4.再雇用以外の様々な道
5.人生100年時代、役職定年に勧めるライフプラン
この本の冒頭で著者は、「人生設計は、大半の人にとって初めての経験ではないでしょうか。」と述べています。
とくに就職後、大企業に入った方の多くは、自分のキャリアは会社任せにしていたはずです、と指摘しています。
そして人生100年時代の役職定年の捉え方として、次の40年のための勉強の期間と考えれば、勉強しながら給料がもらえるのですから、決して悪い話ではない、ということなのです。
さらに、役職定年後のマネーや、以下のような選択肢を考えるのも有益だと著者は言います。
◆ 年収ダウンの転職
◆ 月10万円稼ぐ力を身につける
◆ 役職定年5年前から準備する
◆ 雇用以外の道も考える
◆ 大企業で働く、都会で働く、といった枠を外して考える
◆ 副業でキャリアプランを考える
◆ 役職定年準備としての「学び直し」というライフプラン
◆ 役職定年を迎えても能力は向上する
◆ 2枚目の名刺を持つというライフプラン
◆ 役職定年には、会社に依存せず自律的なライフプランを
◆ アメリカにある「エイジフリー」という風土
またこの本の後半では、パソナマスターズによる中堅・ミドルクラスの人材を対象とした企業向け研修プログラム「マスターズカレッジ」が2019年に開講することも紹介されています。
わたくしも、2冊目の著書がきっかけでご縁をいただき、同カレッジの講師を担当することになりました。
2019年3月15日付ブログ記事に掲載された書評はこちらです。
また、拙著『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)は、この本の巻末にある「参考文献」の書籍欄にも掲載されています。
そういうこともあって、「これからの人生を充実させるために今から準備をはじめよう!」と呼びかけている本書は、私が提唱している「トリプル・キャリア」で「生涯現役」を目指す人生設計(ライフプラン)と同じコンセプトで、ぜひお薦めしたい一冊です。
あなたも本書を読んで、役職定年前の準備について、きちんと学んでみませんか。
2020年6月11日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第122回】ピンチをチャンスにする「役職定年」にて紹介しています。
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では、今日もハッピーな1日を!