「WHYから始めよ!」――インスパイア型リーダーが持つ真の力に迫る、全米ベストセラーの書籍があります。
本日紹介するのは、リーダーシップ理論の第一人者であり、TEDトーク「How great leaders inspire action」で一躍世界的に有名になったサイモン・シネックさんによるこちらの書籍です。
サイモン・シネック『WHYから始めよ! インスパイア型リーダーはここが違う』(日本経済新聞出版)
この本は、形式的な肩書きや地位にとらわれず、人々の心を動かし、自発的に行動を促す〈インスパイア型リーダー〉の本質を明らかにし、「WHY=理念と大義」からすべてを始める重要性を説いています。
本書は以下の6部構成から成り立っています。
1.WHYから始まらない世界
2.WHYから始まる世界
3.リーダーには信奉者が必要
4.信じる人間をどう集結させるか
5.成功は最大の難関なり
6.WHYを発見する
この本の冒頭で著者は、「リーダーとは、地位や肩書きで人を動かすのではなく、自らの信じる『WHY=理念』で人を鼓舞する存在だ」と語り、リーダーシップの本質を問いかけます。
本書の前半では、現代社会において多くのリーダーが「WHAT=結果」や「HOW=手段」から語り始めることで、人の心に届かず、行動を促すことができていない現実が描かれます。主なポイントは次の通り。
◆ 人は「何をするか」ではなく「なぜするか」に動かされる
◆ ゴールや成果だけを語るリーダーは信頼されない
◆ 「WHY」が不明確な組織は共感と忠誠を得られない
◆ 結果重視のマネジメントが持つ限界と弊害
◆ 思考の出発点を「WHY」に変える重要性
本書の中盤では、アップルやスターバックス、サウスウエスト航空など、世界を代表する企業の事例をもとに、理念から始めるリーダーシップの力がどのように機能するのかが詳述されます。主なポイントは以下の通りです。
◆ アップルの製品づくりは「WHY」から始まっている
◆ スターバックスは「第三の場所」という理念を体現
◆ 理念を中心に据えることで、社員と顧客が熱狂的に支持
◆ 同じ「WHAT」でも、「WHY」の違いで伝わり方が変わる
◆ 信奉者(Believer)を生み出す組織は強い
本書の後半では、読者自身が「WHY=自分の信じること」を見つけ、どのようにして周囲を巻き込みながら、持続可能なリーダーシップを発揮していくか、その実践方法が示されています。主なポイントは以下の通りです。
◆ WHYを「妄想」で終わらせず、現実に落とし込む技術
◆ WHYを見失わないためのマネジメント設計
◆ 理念が組織のDNAとなるプロセス
◆ 共感と信頼を得るストーリーテリングの力
◆ 成功こそが最大のリスクであるという逆説
この本の締めくくりとして著者は、「WHYは、自分自身の信念であり、リーダーとして他者を導くための唯一無二の原動力である」と説き、自身のWHYに立ち返ることの重要性を力強く訴えています。
読み終えたとき、自らが何のために行動しているのか、そして他者をどう巻き込んでいくのかを深く見つめ直す契機となるでしょう。リーダーシップを発揮したいすべてのビジネスパーソンにとって、まさに必読の一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を!【3792日目】