「年金は“知らなかった”では済まされない。知識不足で損をしている人があまりにも多い」――そんな現実を直視し、落とし穴を回避する方法を徹底的に解説した一冊があります。
本日紹介するのは、社会保険労務士法人FOUR HEARTS会長(特定社会保険労務士)で商工会議所年金教育センター登録講師、日本年金学会会員として多数の年金相談・講師実績を持つ東海林正昭(しょうじ・まさあき)さんをはじめ、税理士・社会保険労務士の佐藤正明(さとう・まさあき)さん、特定社会保険労務士の城戸正幸(きど・まさゆき)さん、特定社会保険労務士の河内よしい(かわうち・よしい)さん、特定社会保険労務士の旭邦篤(あさひ・くによし)さんが共同で執筆したこちらの書籍です。
東海林正昭・佐藤正明・城戸正幸・河内よしい・旭邦篤
『夫と妻の年金 これなら損しない!年金相談のプロが教える万全の手続きQ&A大全』(文響社)
本書は、2025年度の年金大改正に対応し、年金の仕組みと受給額を増やすための実践的な知識を、一問一答形式で図解やマンガを交えてわかりやすく解説しています。学生時代や転職時の未納、結婚・退職・転居での記録欠落、繰上げ・繰下げ受給のリスク、在職老齢年金や税金との関係、もらい忘れの防止まで、年金にまつわる “損” を防ぐ知恵が詰まっています。
本書は以下の10部構成から成っています。
1.わかりにくい「年金の仕組み」の落とし穴についての疑問15
2.老後の保障「老齢年金」の落とし穴についての疑問16
3.もしもの保障「障害年金」「遺族年金」の落とし穴についての疑問11
4.知らないと大変!「女性の年金」の落とし穴についての疑問12
5.60歳前から年金を増やす「加入手続き」の落とし穴についての疑問12
6.60歳以降に年金を増やす「任意加入」の落とし穴についての疑問11
7.65歳前に受給する「特老厚」「繰上げ受給」の落とし穴についての疑問11
8.働きながらもらう「在職老齢年金」&「税金」の落とし穴についての疑問13
9.66歳以降に受給する「繰下げ受給」の落とし穴についての疑問14
10.遺族も受け取れる「もらい忘れ年金」の落とし穴についての疑問13
この本の冒頭で著者たちは、「長い人生の節目ごとに、年金の損得を分ける落とし穴がある」と警告します。そして、それらは事前の知識と手続き次第で回避でき、むしろ受給額を増やすチャンスに変えられることを強調します。
本書の前半では、「年金の仕組み」「老齢年金」「障害年金・遺族年金」および「女性の年金」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 国民年金保険料の未納は将来の年金額に直接影響し、早期の対応が必要
◆ 老齢年金は請求手続きをしないともらえないケースが多い
◆ 障害や死亡も公的年金の重要な保障であり、受給要件を理解することが大切
◆ 配偶者の勤務形態や収入で加給年金の有無が変わる
◆ 女性特有のライフイベントによる年金の変化は事前に把握しておくべき
この本の中盤では、「加入手続き」「任意加入」「特老厚・繰上げ受給」および「在職老齢年金・税金」について解説しています。主なポイントは次の通り。
◆ 60歳前の加入期間不足は、早めの手続きで将来の受給額を増やせる
◆ 任意加入は老後資金の底上げに有効だが、条件と時期を誤ると損をする
◆ 繰上げ受給は生涯の受給額を減らすリスクが高く慎重な判断が必要
◆ 在職老齢年金は収入や就業状況によって減額や支給停止になる場合がある
◆ 年金と税金の関係を理解し、手取り額を最大化する工夫が重要
本書の後半では、「繰下げ受給」および「もらい忘れ年金」について具体的事例を交えて紹介しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 繰下げ受給は増額率だけで判断せず、健康状態や家計全体で検討する
◆ 繰下げ請求前に死亡した場合は増額分が受け取れない
◆ 過去の未請求分は遺族が請求できる場合がある
◆ もらい忘れ年金は定期的な記録確認で防げる
◆ 受給開始年齢や方法を柔軟に組み合わせ、ライフプランに合わせた最適化を図る
この本の締めくくりとして著者たちは、「年金は一生の資産であり、正しい知識と行動が将来の安心をつくる」と述べています。
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では、今日もハッピーな1日を!【3816日目】