ドキュメンタリー『定年前起業への道-57歳からの挑戦!』の第155回は、「定年前起業」か「定年起業」か、それぞれのメリット・デメリットについて書いていきます。
今朝、公開したブログで紹介した次の本は、定年退職後を「楽園」にするストーリーとして、定年後起業を推奨しています。
大江英樹『定年楽園』(きんざい)
この本の著者である大江さんによれば、「老後の3つの不安」とは、「人生の3大不安」と言われる以下の3つです。
1.健康 (病気に関する不安)
2.貧困 (お金に関する不安)
3.孤独 (社会的なつながりに関する不安)
この中で、最も大きな不安が「お金」ではなくて実は、「孤独」の不安だということです。とくにサラリーマンとして勤めていた人が定年退職すると、「自分の居場所」を見つけることがとても難しいそうです。
定年退職後の過ごし方は、人それぞれの事情で様々な生き方がありますが、この「孤独の不安」を考えると、著者は「起業」を勧めたい、と述べています。
定年退職者は、退職金による貯金や年金収入があるため、起業してすぐに収入が無くても生活費に困ることは少ないため、比較的成功しやすいのだと言います。
そうした条件が整っていることが、大江さんが「定年後起業」を勧める理由です。
それに対して私の場合は、50代での「定年前起業」を推奨しています。なぜかと言うと、体力的にも気力の面でも充実していて多少の無理が効く50代の方が「起業」の選択肢が広がると思うからです。
確かに、会社員を辞めて退職するとなると、給与などの定期収入の道は断たれます。したがって、起業してすぐに売上が上がらなければ生活費に困るという「背水の陣」になります。
当面の生活費としての貯金や退職金などをプールする必要があるので、できるだけ設備投資などで資金を使わずに、「ひとり起業」の形態で行う方がよいでしょう。
それでも売り上げがあがるまでは不安が大きく、そこで当面の収入を確保するための「複業」という考え方も必要です。「ポートフォリアオ・キャリア」という考え方で、アメリカでは「タクシー・ジョブ」と呼ばれています。
アメリカでは、ほんとうにやりたい仕事をするまでの繋ぎとして、実際にタクシー運転手をする人が多いということと、「自分を目的地まで連れて行ってくれる仕事」ということの両方の意味をかけて「タクシー・ジョブ」というそうです。
定年後をいかに「楽園」にしていくかというストーリーは人によって違います。私はできれば大好きなハワイで年の半分くらいは仕事をしながら暮らす、まさに「楽園」ストーリーを描いて、「定年前起業」をすることにしました。
あなたも、定年後のストーリーを描いて、「起業」という選択肢を考えてみませんか。
2015年11月1日の「定年前起業」まで、あと12日です。皆さまの温かい励ましと応援をどうかよろしくお願いいたします。