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『決定版 タイのことがマンガで3時間でわかる本』

「“政治は政治、ビジネスはビジネス”」――政治不安を抱えつつも、東南アジア屈指の成長国として日本企業の進出先として人気を集める国があります。

本日紹介するのは、2007年2月に朝日税理士法人グループのタイ現地法人として設立され、創業18年を迎えた朝日ビジネスソリューション(タイランド)が編纂したこちらの書籍です。同社はタイ進出支援、会計・税務、法務を専門領域とし、35名以上の専門家と日本人スタッフが日系企業のバックオフィス業務を支え、信頼と安心を提供してきました。

朝日ビジネスソリューション『決定版 タイのことがマンガで3時間でわかる本』(明日香出版社)

本書は、日本企業にとって中国・米国に次ぐ海外進出先ランキング3位であるタイについて、文化や政治の基礎知識から、ビジネス進出の実務や経営のコツまでを、マンガを交えてわかりやすく解説する一冊です。中間層の厚み、日本ブランドの浸透、継続的な経済成長といった背景を踏まえ、「なぜタイ進出が注目されるのか」を立体的に学べます。

本書は以下の7部構成から成っています。

1.タイの魅力と今

2.タイの政治と社会の基本知識

3.タイ経済の力

4.タイでビジネスを始めるには

5.タイビジネストラブル集

6.タイで上手に経営していくには

7.タイに行ってみよう

 

この本の冒頭で著者は、「中間層が多く、日本ブランドが浸透し、継続的な経済成長を続けるタイは、今なお日本企業にとって進出人気が強い国である」と述べています。

本書の前半では、「タイの魅力と今」「政治と社会の基本知識」および「経済の力」といったテーマを通じて、タイという国の基礎を多角的に紹介しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 日本企業の海外進出先としてタイが常に上位にある理由

◆ 政治不安とビジネス環境を切り分けて考える視点

◆ 中間層の拡大と日本ブランドの強い浸透力

◆ 自動車産業をはじめとするタイ経済の強み

◆ ASEANのハブとしての地政学的優位性

 

この本の中盤では、「ビジネスを始めるには」および「トラブル集」を通じて、実際に進出を考える企業にとっての実務的な知識がまとめられています。主なポイントは以下の通りです。

◆ BOIによる優遇制度と進出メリット

◆ 会計・税務・法務に関する基本的な留意点

◆ よくあるトラブル事例とその回避策

◆ 労務管理や現地スタッフとの関係構築の重要性

◆ 信頼できる現地パートナー選びのポイント

 

この本の後半では、「上手に経営していくには」および「タイに行ってみよう」といったパートを通じて、長期的にビジネスを成功させるための視点や、実際に訪れる際のヒントが紹介されています。主なポイントは以下の通りです。

◆ ローカル文化を尊重した経営のあり方

◆ 長期的な信頼関係を構築する姿勢の重要性

◆ 現地消費者のニーズを的確にとらえる視点

◆ 視察や現地体験から得られるリアルな学び

◆ タイでの生活・ビジネスを楽しむマインドセット

この本の締めくくりとして著者は、「政治不安があっても、タイは東南アジア有数の成長市場であり、日本企業にとって挑戦する価値のある国である」と述べています。

タイ進出の全体像を短時間で理解し、基礎から実務まで押さえられる本書は、海外展開を考える経営者やビジネスパーソンにとって必読の実用的ガイドです。

ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のYouTubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。

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では、今日もハッピーな1日を!【3843日目】