書評ブログ

『全ての病気は「口の中」から!』

「全ての病気の原因となる歯周病は本当に恐ろしい!」と警鐘を鳴らしている本があります。

 

 

本日紹介するのは、米国抗加齢医学会・認定医で、森永歯科医院院長の森永宏喜さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

 

森永宏喜『全ての病気は「口の中」から!-歯が痛くなる前に絶対読む本』(さくら舎)

 

 

この本は、成人の約8割が罹患している「歯周病」について、その肥満との関係や、「口の中」の血管から侵入した毒素が腸内へと至り、全身にさまざまな病気をもたらすメカニズムを解説しています。

 

 

つまり、歯周病などで「口の中」が悪化すると、腸内バランスが乱れ、免疫力が低下していろいろな病気の引き金になる、と著者は言います。

 

 

また、歯周病の細菌が血管に入ると、全身の炎症を加速させ、この炎症が脳内にも悪影響を及ぼして、認知症にもつながる、ということです。

 

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

 

1.口の中の恐ろしい「もの言わぬ病」

 

2.全ての病気は歯から始まり、腸に至る!

 

3.認知症の原因も口の中にあった!

 

4.食べていると確実に死に近づく食べ物

 

5.自分でできる歯と口のケア

 

6.いい歯科医とダメな歯科医

 

 

本書の冒頭で著者は、歯にとって非常に大切なのが、食事、睡眠、運動などの生活習慣だ、と述べています。

 

 

とくに、歯に悪影響をもたらす精製度の高い糖質を控え、免疫力のモトになるタンバク質やビタミン、ミネラルをたっぷり摂る食生活が重要、ということです。

 

 

例えば、ファーストフードの過食、無理な「食べないダイエット」などは避けるようにすべきです。

 

 

また、雑誌『PRESIDENT』が行った「健康に関して、リタイヤ前にやるべきだったと後悔していること」というアンケートで、最も多かった回答が、「歯の定期検診を受ければよかった」でした。

 

 

これは、55歳~74歳の男女1000人へのアンケート調査ですが、「スポーツ」「ウォーキング」を抑え、「歯の定期検診」が断トツのトップになっています。

 

 

日本は今や、世界トップの平均寿命を誇る長寿大国になりましたが、近年は、心身共に自立し、活動的に生活できる健康な状態での生存期間である「健康寿命」という概念が注目されています。

 

 

日本人の場合、平均寿命が男性80.21歳、女性86.61歳なのに対して、健康寿命は男性71.19歳、女性74.21歳ということで、その差が男性で9年、女性で12年あります。

 

 

つまり、その年数分は、健康を害して自立できない生活を送る「不健康な晩年」ということになります。

 

 

そして本書では、健康寿命のカギは口の中にあり、と提唱していて、寝たきりや介護が必要な状態を招く大きな原因である糖尿病やがん、高血圧をはじめとした生活習慣病、身体機能低下、認知機能の低下は、その殆どが口の中とかかわりがある、としています。

 

 

口の中の健康には、まずは定期的に歯科医のチェックを受けること正しい歯磨きで虫歯や歯周病を予防すること、そして食事・睡眠・運動などに気を付けることが大切だ、と本書では述べています。

 

 

 

また著者の森永さんは、今から10年以上前の2004年に米『TIME』誌が、「THE SECRET KILLER」(=秘密の殺人者)という特集で、歯周病のような慢性的な小さな炎症が、がん、糖尿病、高血圧症などの生活習慣病の悪化に大きく影響することを指摘していることを紹介しています。

 

 

こうした日本と比べてはるかに進んだアメリカの研究や最新情報に触れるために、森永さんは、日本の歯科医で初めて、アメリカ抗加齢医学会・認定医になりました。

 

 

さらに本書では、以下のような「口の中の健康」にかかわる様々な知見が紹介されていて、参考になります。

 

 

◆ 実年齢と異なる5つの年齢-①骨年齢、②ホルモン年齢、③筋肉年齢、④血管年齢、⑤神経年齢がある

 

◆ 「噛める」ことは生命維持の基本

 

◆ 病原菌と戦う「透明な血液」唾液はスゴイ!

 

◆ 糖尿病・メタボと歯周病は密接な関係

 

◆ 口腔環境と腸内環境は連動する

 

 

◆ 認知症は脳の炎症で、口の中の健康と密接な関係

 

◆ 歯周病がアルツハイマー型認知症に影響を及ぼしている

 

◆ 噛めないと認知症が進む!

 

◆ オーラルフレイル(=歯や口の中の機能が弱くなること)で社会から孤立する

 

◆ デンタルフロスを使いこなそう!

 

 

本書の後半では、著者が取り組んでいる「オーソモレキュラー栄養医学」が紹介されています。これは、個人としては唯一、ノーベル賞を2度受賞しているアメリカのライナス・ポーリング博士が提唱したもので、「分子、すなわち栄養のバランスを整えていく治療法」です。

 

 

そして本書の最後で、健康な長寿を実現するには、歯や口の中をきちんとケアして、しっかりと食べることが基本だ、と著者は繰り返し強調しています。

 

 

ケアの第一歩は、長くサポートしてもらえそうな歯科医を見つけることからだ、ということです。そして、次のメッセージで本書を締め括っています。

 

 

「笑顔こそ最高のアンチエイジング、何ごともポジティブに考えるようにしましょう。」

 

 

あなたも本書を読んで、「口の中の健康」について学んでみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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