「添加物の世界には、消費者には見えない、知られていない『影』の部分がたくさんあります。食品製造の『舞台裏』は、普通の消費者には知りようがありません。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1951年福岡県生まれ、山口大学文理学部化学科卒、総合商社食品課勤務後、無添加食品の開発・推進、伝統食品や有機農産物の販売促進などに携わっている阿部司さんが書いた、こちらの書籍です。
阿部司『食品の裏側ーみんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)
この本は、食品添加物の専門商社に勤めて、添加物の現場に立った著者が、その経験を活かして「添加物の翻訳者」として、できる限りわかりやすく、かつおもしろく添加物の話をしていく書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.「食品添加物の神様」と言われるまで
2.食品添加物が大量に使われている加工食品
3.食卓の調味料が「ニセモノ」にすりかわっている!?
4.私たちに見えない、知りようのない食品添加物がこんなにある
5.今日あなたが口にした食品添加物
6.食品添加物で子どもたちの舌が壊れていく!
7.未来をどう生きるか
この本の冒頭で著者は、「食品添加物の危険性だけを騒いでも意味がない」「私が主張したいのは、『添加物の情報公開』ということです。」と述べています。
本書の前半では、「食品添加物の神様と言われるまで」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 食品添加物は、誰もが喜ぶ魔法の粉
◆ 職人の魂を売らせる「悪魔のささやき」
◆ ドロドロのクズ肉が30種類の添加物でミートボールになる
◆ 自分の工場で作ったものを食べない人たち
この本の中盤では、「食品添加物が大量に使われている加工食品」「食卓の調味料がニセモノにすりかわっている!?」「私たちに見えない、知りようのない食品添加物がこんなにある」および「今日あなたが口にした食品添加物」について解説しています。主なポイントは次の通り。
◆ 10種類もの添加物を一度に食べるとどうなるか
◆ 100キロの豚肉から130キロのハムができる怪
◆素朴な疑問を持つことが大切
◆ 塩のうまみは海のミネラル
◆ 子どもたちは、まがいものの味を本物と思い込んでいる
◆ コーヒーフレッシュは、植物油を使うことで、牛乳や生クリームを使うより安くできる
◆ 一括名表示の裏側で何が行われているのか
◆ 知らないうちに大量の添加物を食べている現実
本書の後半では、「食品添加物で子どもたちの舌が壊れていく!」および「未来をどう生きるか」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ うまみのベースはみな同じで、①塩、②化学調味料、③たんぱく加水分解物の3つ
◆「天然だし」も化学調味料入り
◆「毒性」よりも怖い食品添加物の問題
◆ 食品添加物とは、台所にないもの
◆ 食品添加物と上手に付き合う5つのポイント:①「裏」の表示をよく見てから買う
◆ ②加工度の低いものを選ぶ
◆ ③「知って」食べる
◆ ④安いものだけに飛びつかない(安い理由がある)
◆ ⑤「素朴な疑問」を持つこと
◆ 子どもに親が料理をする姿を見せ、10年かけて教える
◆ みんな添加物が大好き
◆ 4人に3人が食品添加物を支持している
◆ あなたの小さな選択が、食と心変える
この本の締めくくりとして著者は、「毒性・危険性もさることながら、食や文化、そして心までもを壊してしまう力が添加物にはあるのです。」と述べています。
あなたも本書を読んで、食品添加物を中心とする「食品の裏側」について学び、安心安全な食品の」選び方を実践していきませんンか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3133日目】