「今の社会はしんどいけど、それでも幸せになれる方法がある」――そんな希望のこもったロジックを、社会ルールや人間関係の本質から探り出す、新しい人生観を教えてくれる本があります。
本日紹介するのは、早稲田大学を卒業後、2002年に国際金融小説『マネーロンダリング』で作家デビューし、同年『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』が30万部を超えるベストセラーに、その後も『無理ゲー社会』『言ってはいけない』など、話題作を次々に発表してきた作家・橘玲さんと、人物インタビューやブックライティングで活躍するライター・樺山美夏さんによるこちらの書籍です。
橘玲・樺山美夏 編『しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
』(文響社)
この本は、令和の時代を生きる人々が抱える「お金・仕事・人間関係・資産形成」など現実的な悩みに向き合い、自分らしく合理的に生きるためのヒントを提示してくれる人生攻略本です。
本書は以下の4部構成から成り立っています。
1.お金の悩み
2.仕事の悩み
3.資産形成の悩み
4.人間関係の悩み
この本の冒頭で著者は、「日本人が目を背けている『不都合な真実』とは、OECD(経済協力開発機構)をはじめとするあらゆる国際調査で、日本のサラリーマンは世界でいちばん仕事が嫌いで、会社を憎んでいるという結果が繰り返し出ていることです。」と述べています。
本書の前半では、金融や仕事に関する「仕方ない現実」に対して、少しでも楽に生きるための実用的な考え方が、以下の通り描かれます。
◆ 稼げないのは自分だけのせいじゃない
◆ 税金の問題も、実は簡単な解決策がある
◆ 昇進を望まないという選択肢も合理的
◆ 無理ゲーな現実を、笑いと投資でかわす
◆ まず「素の価値」に戻ることから始める
本書の中盤では、資産形成に関する現実的な視点と選択肢が示されます。主なポイントは次の通り。
◆ 分散投資や住宅購入の判断軸を再整理
◆ 資産を持つことのリスクとリターン
◆ NISAやiDeCoに縛られないシンプルな選択
◆ 日本社会の矛盾には自分ルールで対応を
◆ 不確実な時代を楽しむマインドセット
本書の後半では、人間関係や結婚観といった人生の質に関わるテーマに触れ、それぞれの選択肢を肯定しながらも合理的に考える力を育てます。主なポイントは以下の通りです。
◆ 「結婚しない」「他人と比べない」生き方
◆ 「ひとりでいる」ことの自由と豊かさ
◆ 「好き」や「楽しい」を基準に人間関係を選ぶ
◆ 「自分を素直に生きる」ことは最大の防御
◆ ルールと人間を分けて考える思考訓練
この本の締めくくりとして著者は、「いろんなことを『ありでいい』と許していくことが自分を救う」と語ります。
読み終えたとき、「この社会で生きるのは大変だけど、その中でも“他人も自分も楽になる思考ルール”を持てば幸せに近づける」という希望を感じられる一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を!【3788日目】