世界のエグゼクティブが読んでいる『ハーバードビジネスレビュー』が厳選しているEIシリーズの最新刊で、「SELF-AWARENESS(=自己認識)を取り上げた書籍が刊行されました。
本日紹介するのは、ハーバードビジネスレビュー編集部が編集、DIAMONDハーバードビジネス・レビュー編集部が翻訳した、こちらの新刊書籍です。
ハーバードビジネスレビュー編集部『セルフ・アウェアネス』(ハーバードビジネスレビューEIシリーズ)
この本は、近年のリーダーシップ論では、「自己の強みや専門性」を活かして「他」を動かすという側面が重視されるようになってきていることに鑑み、「正解のない時代」のリーダーシップとして、「セルフ・アウェアネス」をテーマとして取り上げている書です。
本書は以下の11の論文より構成されています。
1.EIの第一の因子に挙げられる「自己認識」とは(ダニエル・ゴールマン)
2.自己認識力を高める三つの視点(ターシャ・ユーリック)
3.成功者は、いまの自分を形づくったものを知っている(バーニース・スワイン)
4.「仕事にしたい好きなこと」を見つける二つの方法(ロバート・スティーブン・カプラン)
5.ネガティブな感情をコントロールする方法(スーザン・デイビッドほか)
6.たとえ苦痛でも、内省の時間を取るべき理由(ジェニファー・ポーター)
7.あなた自身を “ 数値化 ” し、キャリアと人生を改善する(H.ジェイムス・ウィルソン)
8.あなたは部下からどう見られているか(クリス・ヘッジス)
9.ネガティブなフィードバックを上司からうまく引き出す方法(デボラ・グレイソン・リーゲル)
10.成長する人はフィードバックを上手に受け止める(シーラ・ヒーンほか)
11.シェイクスピアに学ぶ、人が成長するための条件(デクラン・フィッツシモンズ)
従来のリーダーシップ研究では、リーダーの取るべき行動やリーダーの役割といった「doing」に焦点を当てたものが中心でした。
しかしながら、企業の倫理観が問われる時代になり、且つ、何が正解かわからない時代に入ってきて、リーダー自身のあり方「being」に光が当たるようになってきています。
そうした中で、「オーセンティック・リーダーシップ」(=リーダーが自分の強みや弱みを見極めたうえで、自分らしさを発揮するリーダーシップ)や、「シェアード・リーダーシップ」(=ひとりのリーダーではなく、メンバー全員がリーダーとしてそれぞれの強みを発揮して貢献する)といった、セルフ・アウェアネスが大切となるリーダーシップのあり方が注目を集めています。
日本人マネージャーに足りないのは、まさにセルフ・アウェアネスで、「あなたは仕事人生を通じて何を成し遂げたいのですか」「何がやりたいのですか」という質問に答えられない、と言います。
就職や転職においても「セルフ・アウェアネス」は重要なポイントで、次の4点セットでストーリーを語れるかで決まります。
◆ これまで何をやってきたか
◆ そのうえに、どんな自分がいるのか
◆ これから何をやりたいのか
◆ それがどう行きたい会社のやりたいことに合致しているのか
転職が前提となるこれからの時代では、こうした自分のストーリーを常に更新していく必要があり、そのためには、常にセルフ・アウェアネスを高めていくことが不可欠なのです。
実は「自己認識」には、内省を繰り返す「内面的自己認識」のほかに、他者からのフィードバックを受ける「外面的自己認識」が極めて大切であり、この「外面的自己認識」の機会を増やし、「内面的自己認識」とのバランスを取っていくことが、セルフ・アウェアネスを深めるカギになる、と本書では説明しています。
フィードバックを受ける機会を増やすという意味で、「1 on 1ミーティング」が多くの企業で取り入れられていたり、また、ある人について関係者が議論した内容をその本人にフィードバックする「アシミレーション」などを施策として採用したりする企業も増えています。
成長する人は、このフィードバックを上手に受け止めて活用している、とこの本では述べています。
あなたも本書を読んで、「セルフ・アウェアネス」を高め、よりよい仕事、よりよい人生を目指していきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!