「欧州はなぜ移民問題で揺れているのか?」「リベラルな価値観を掲げてきた西洋社会は、なぜ深刻な分断に直面しているのか?」と問いかけている本があります。

本日紹介するのは、英国の有力誌『スペクテーター』の編集者として活躍し、『サンデー・タイムズ』『ウォール・ストリート・ジャーナル』などにも寄稿する論客で、著書が英国でベストセラーとなり、世界23カ国で翻訳されている英国のジャーナリストのダグラス・マレーさんが欧州の移民問題と文明の行方を鋭く分析した、こちらの書籍です。

ダグラス・マレー『西洋の自死:移民・アイデンティティ・イスラム』(東洋経済新報社)

本書は以下の19部構成から成っています。

1.移民受け入れ議論の始まり

2.いかにして我々は移民にとりつかれたのか

3.移民大量受け入れ正当化の「言い訳」

4.欧州に居残る方法

5.水葬の墓場と化した地中海

6.「多文化主義」の失敗

7.「多信仰主義」の時代へ

8.栄誉なき予言者たち

9.「早期警戒警報」を鳴らした者たちへの攻撃

10.西洋の道徳的麻薬と化した罪悪感

11.見せかけの送還と国民のガス抜き

12.過激化するコミュニティと欧州の「狂気」

13.精神的・哲学的な疲れ

14.エリートと大衆の乖離

15.バックラッシュとしての「第二の問題」攻撃

16.「世俗後の時代」の実存的ニヒリズム

17.西洋の終わり

18.ありえたかもしれない欧州

19.人口学的予想が示す欧州の未来像

 

本書の前半では、欧州が移民受け入れ政策を拡大してきた背景が描かれます。欧州各地を取材しながら、理想と現実のギャップを描き出しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 第二次世界大戦後の労働力不足と移民政策

◆ 多文化主義という理念の広がり

◆ 難民問題と欧州社会の変化

◆ 移民政策への疑問がタブー視される風潮

◆ 地中海を越える難民問題の現実

この本の中盤では、多文化社会の課題が掘り下げられます。移民政策をめぐる議論は、単なる政策問題ではなく、社会のアイデンティティに関わる問題であると著者は指摘します。主なポイントは次の通り。

◆ 多文化主義の理想と現実の乖離

◆ 欧州社会の価値観の揺らぎ

◆ 移民コミュニティの分断

◆ エリートと一般市民の意識の違い

◆ 移民問題を巡る政治的対立

 

本書の後半では、西洋社会の未来について考察が展開されます。移民問題をきっかけに、西洋文明そのものの行方を問いかける内容となっています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 西洋文明の価値観の変化

◆ 宗教と世俗社会の関係

◆ 人口動態が社会に与える影響

◆ 欧州社会の将来シナリオ

◆ 文明としての西洋の行方

 

世界情勢や社会の変化を理解するうえで、人口動態、価値観、政治の関係を読み解く視点は非常に重要です。日本も少子高齢化や移民政策など同様の課題に直面しつつあり、欧州の経験から学ぶべき点は少なくありません。

世界の社会変化を深く理解したい方におすすめの一冊です。

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では、今日もハッピーな1日を!【4025日目】