「多くの突然死の、直接的死因は “ 心臓発作 ” となります。しかし、救急医療に携わってきた身から長年考え続け、世界の最新の研究報告を踏まえた結果、その心臓発作の発端は、隠れた “ 小さな疲労 ” なのです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、千葉大学出身の医学博士で、千葉県船橋市立医療センターの救急医療に20年携わり、現在はすぎおかクリニック院長の杉岡充爾さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
杉岡充爾『毎日のカラダが楽になる 最高の疲労回復法』(大和書房)
この本は、抗ストレスホルモン「コルチゾール」のタンクを枯渇させない手引書として書かれたものです。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.抜けない疲れの9割は、「ホルモンタンク」の枯渇が原因
2.「ホルモンタンク」の浪費は、肌から食い止める
3.しつこい「身体疲労」を消す習慣
4.人生を左右する「脳疲労」を防ぐ
5.コレはどっち!? 「ホルモンタンク」が貯まる生活・減る生活
この本の冒頭で著者は、「ホルモンタンクの枯渇が、疲れの悪循環を生む」と指摘しています。
「疲れても、ひと晩眠ればスッキリ!」というのは、実は抗ストレスホルモンが十分作用し、身体の疲れや炎症を治してくれているからだ、と著者は言います。
しかし、残業が毎日のように続きストレスを受ける時間が長引くと、「ホルモンタンク」は大量に消費され、ほかの体内の炎症抑制などに回せるぶんの余裕がなくなってしまうのです。
しかし、食事や生活習慣を変えていくことで、心身の疲労を抑え、ホルモンタンクの枯渇を抑えることができる、と本書では説明しています。
過度なストレスで「ホルモンタンク」が酷使され続け、ついに副腎が抗ストレスホルモンをつくれなくなり、「タンク」が空になった状態を「副腎疲労」と呼ぶそうですが、これが「抜けない疲れ」の正体だと、本書では説明しています。
そして、抗ストレスホルモンが作れない「副腎疲労」は、次のような症状を引き起こします。
◆ 身体疲労(胃潰瘍、脳卒中、心臓発作)
◆ 脳疲労(うつなどの神経症状、アルツハイマー型認知症)
◆ 肌の変化(顔色、目のクマ、皮膚の老化、シワ、アトピーのような症状など)
◆ ブレイン・フォッグ(脳に霧がかかったボーッとした状態)
こうした「疲労がたまる」ことに対して、適切な予防策があるのに、次のような好き放題の「疲労回復術」でかえって疲労を深刻化させてしまうことが多い、と著者は指摘しています。
◆ 疲れた時のツイーツ(脳と体の自転車操業)
◆ 塩分はただの焼け石に水
◆ コーヒーのカフェインは「ホルモンタンク」を絞り切ってしまう
◆ 夜型人間のライフスタイル(ジャンク・ライト)
以上のような「対処療法」ではなく、次のような最高の「疲労回復法」がある、とこの本では提唱しています。
◆ 初期の疲れは肌から治す(ココナッツオイル、アルガンオイル、フランキンセンスなどのいいオイル)
◆ 顔だけコールドシャワー
◆ コラーゲンに必要なアミノ酸(タンパク質)・ビタミンC・鉄ニ、亜鉛とマグネシウム
◆ エプセムソルトを入浴剤として使い(150~300グラム)、マグネシウムを補充
◆ 朝起きたら外に出て、日光を浴びながら1~2分の深呼吸して多めの酸素を送り込む
◆ 4分間のHITT(High Interval Intensive Training=ヒット)という高負荷の超短時間運動
◆ ウォーキングやジョギングの習慣でBDNF(脳由来神経栄養因子)を増やす
◆ 長い睡眠より、6~7時間の深い睡眠とマイクロ・ナップ睡眠(5分のうたた寝)
◆ 今ここに集中するマインドフルネス
◆ 気分転換に机の整理整頓
◆ グラスフェッドギー(バター)とMCTオイル
◆ ブロッコリー・スプラウトとガーリック・スプラウト
おそらく聞きなれない言葉が出ていると思いますが、興味を持った方はぜひ、この本を手に取ってお読みください。
私もコーヒー党なので、読み飛ばすことは許されない記述もありました。信頼できる栄養学の書籍で読んだ内容とも合致して情報が整理され、納得感のある「疲労回復法」ばかりでした。
本書の最後には、「ホルモンタンク」がたまる生活と減る生活が、Q&A方式で、具体的に紹介されていて参考になります。
あなたもこの本を読んで、毎日のカラダが楽になる「最高の疲労回復法」を身につけてみませんか。最近「なぜか疲れが取れない」と感じる方は、ぜひ読んでおきたい本として、強くお薦めしたい一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を