「実は、定年退職の前こそが、『老後の住まい』問題を真剣に考えるべき時期。購入の場合はおそらく人生最後のチャンスなのです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1965年生まれ、早稲田大学卒業後、新聞社に入社し、記者・雑誌編集者などを経て、50歳のとき早期退職して現在はライター、編集者として活動する元沢賀南子さんが書いた、こちらの書籍です。
元沢賀南子『老後の家がありません』(中央公論社)
この本は、「アラ還(57歳)・独身・子なし・フリーランス」というかなり属性の低い著者が、老後に住む家を確保すべく奮闘した闘いの記録です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.はじめに
2.賃貸編
3.購入編
4.番外編
5.無理筋挑戦編
この本の冒頭で著者は、「32年以上も『賃貸族』だったのですが、コロナがきっかけで、改めて、購入も含めて老後の住まいについて考え始めました。」と述べています。
本書の前半では、「はじめに」および「賃貸編」について以下のポイントを紹介しています。
◆ 年金暮らしの女性、ほとんどが生活苦か?
◆ 賃貸暮らしの単身女性の末路は?
◆ 会社員の定年退職前は「住宅購入適齢期」
◆「リタイア期をどこで誰と何をして暮らすのか」はとても大事な問題
◆ 最後の砦「UR賃貸」は、古い民間賃貸より設備が充実している
◆ UR賃貸入居のための3条件:①固定収入、②預貯金、③家賃12カ月分の前払い
◆ 2月から3月は日本中で「民族大移動」が起きる時期で、賃貸物件は早い者勝ち
◆ コロナが不動産業界を変えた(顧客の囲い込みで物件情報が開示されない)
この本の中盤では、「購入編」および「番外編」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 物件探しは恋愛に似ている
◆ リフォームマンションには5つの利点:①好立地、②管理状態の確認、③内装・間取りの変更、④価格、⑤住み替え
◆ 中高年はローン審査に留意
◆ マンション全体の基本性能と運営をチェック
◆ 治安や事故部件についての情報
本書の後半では、「無理筋挑戦編」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆「リバース60」は、アラ還の強い味方
◆ 分譲マンションと注文建築のいいとこ取りのコーポラティブハウス
◆ 新築未入居マンションが出ているのは新築マンション投資のせい
◆「お試し移住」や2拠点生活という選択肢
◆「お泊りサブスク」というライフスタイル
この本の締めくくりとして著者は、「やっぱり定年退職の前に、住まいについては考えてほしいのです。私のように退職後に『終の住処を探して三千里』とならないためにも。」と述べています。
あなたも本書を読んで、コロナを転機としてさまざまな選択肢が増えた「老後の住まい」について考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3648日目】