書評ブログ

『コーチング以前の上司の常識 「教え方」の教科書』

「 “ そこからですか!? ” をイチから教えて、はじめて部下は動いてくれるのです。」と提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、三井物産ホリプロ取締役を経て、現在は世田谷ビジネス塾立志塾塾長を務める古川裕倫さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

古川裕倫『コーチング以前の上司の常識 「教え方」の教科書』(すばる舎)

 

 

この本は、駆け出しの部下教育には、コーチングよりティーチングのほうが効果的であることを、さまざまな事例も紹介しながら説いています。

 

 

とくに次のような部下に困っている人を対象に書かれたものです。

 

◆ 「君はどう思う?」と聞いても、返答ナシ!

◆ 「気づくまで待とう」と思っても、時間のムダ!

◆ 「任せてみよう」と決めても、結果散々!

 

 

これらの部下は「やる気がない」のではなく、「わからない」だけだ、と著者は言います。

 

 

 

本書は以下の5部構成から成っています。

 

 

1.なぜ「教える」が大切なのか?

 

2.まずはここから! 教えるときの「心構え」

 

3.部下がみるみる育つ! 基本の「教え方」

 

4.どうしてできない? 困った部下の「教え方」

 

5.これで一人前! ワンランク上の「教え方」

 

 

この本の冒頭で著者は、「君ならどうする?」で部下が育つは勘違いだ、と指摘しています。コーチングによる手法以前に、仕事の基本すらわかっていない部下に対しては、まずはしっかり「教える」ことが大切だ、と述べています。

 

 

部下教育の最初の段階では「見て学べ」は通用しないし、新人のタイプも関係なく「教える基本」は変わらない、と本書では説明しています。

 

 

続いて著者の古川さんは、以下のような「教える」ポイントを挙げています。

 

 

◆ 教えなければ気づかない

 

◆ 「いい仕事」は志で決まる

 

◆ 「仕事の喜び」を実感させる

 

◆ はじめのうちは「躾」が大事

 

 

 

さらに、教えるときの「心構え」として、次のようなポイントを挙げていますが、ほとんど私が普段、心に留めていることと共通で共感できることばかりです。

 

 

◆ 今ではなく「将来感謝される人」になる

 

◆ アラ探しより、ポジティブ目線で

 

◆ 見本を見せて自分も成長する

 

◆ 部下を認め、信じて、待つのも仕事

 

 

 

この本の中盤では、部下の実力を見抜く「5つのポイント」を以下の通り挙げています。

 

 

1.部下の長所と短所は何か

 

2.褒めて伸びるのか、叱って伸びるのか

 

3.行動力はあるのか、ないのか

 

4.理解度はどのくらいのレベルか

 

5.どんな考え方を持っているか

 

 

さらに、部下が育つ基本の教え方として、次のようなポイントを紹介しています。

 

◆ 仕事の流れを説明する

◆ 完成形を見せる

◆ 分けて指示を出す

◆ ToDoリストを作らせる

◆ 予定を組むときの原則を徹底させる

 

 

そして、叱るときのコツとして、①短く叱る、②気づいたそのときに叱る、③そのことだけを叱る、④どこで叱るかは相手や場合による、⑤環境や事柄から叱る、という5つのポイントを挙げています。

 

 

また一方、褒めるときのコツとして、①「私」や「部署」を主語にする、②何度も褒める、③自分の上司や同僚にも部下のいいところをアピールする、④初対面の客先などで紹介するときに褒める、⑤人格から褒める、という5つのポイントを解説しています。

 

 

 

この本の後半では、「伸びない部下の解決策」を、ケーススタディとして6タイプの部下について説明していて参考になります。詳細は書きませんので、興味ある方はぜひ本書をお読みください。

 

 

この本の最後には応用編として、ワンランク上の「教え方」も記されていますので、参考にしてください。

 

 

あなたも本書を読んで、コーチング以前の常識として「教え方」の基本を学んでみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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