『お金の「選択」 人生の節目に役立つファイナンス超入門』
「人生の選択に、いつもお金の不安がつきまとう」― そんな感覚を持ったことがある方は、少なくないのではないでしょうか。
本日紹介するのは、慶應義塾大学経済学部卒業、コロンビアビジネススクール(MBA)修了後、三和銀行(現・三菱UFJ銀行)、GE、ベネッセで国内外の金融・M&A・新規事業を手がけ、現在はグロービス経営大学院で会計・ファイナンスを教える人気教授として活躍する森暁郎 さんが著した、こちらの書籍です。
森暁郎『お金の「選択」 人生の節目に役立つファイナンス超入門』(ディスカヴァートゥエンティワン)
本書のキーワードは、とても明快です。それは ―「お金は目的ではなく、人生の選択肢をひらくための手段」という考え方。就職、転職、結婚、住宅購入、副業、老後の備え……
人生は「選択」の連続ですが、そのたびに私たちは「お金が足かせになるのではないか」という不安を感じがちです。
本書は、そうした不安に対して「正しいファイナンスの視点があれば、選択はもっと自由になる」というメッセージを、やさしい言葉で伝えてくれます。
本書は、以下の5部構成から成っています。
1.「仕事」編
2.「生活」編
3.「恋愛・結婚」編
4.「転職」編
5.「終活」編
本書の前半では、仕事や日常生活における「お金の選択」を、ファイナンスの基本概念を使って読み解いていきます。主なポイントは以下の通りです。
◆ お金は「増やす対象」ではなく「選択を支える道具」
◆ ROEや運転資本は、人生にも応用できる考え方
◆ 収入だけでなく「自由度」で仕事を考える視点
◆ 生活コストを意識することで選択肢が広がる
◆ 数字がわかると、不安は具体的な課題に変わる
この本の中盤では、恋愛・結婚・転職といった感情が大きく動く場面での「お金の判断」が扱われます。主なポイントは次の通り。
◆ 結婚は「人生最大のM&A」という視点
◆ 感情と数字を切り分けて考える重要性
◆ 転職は年収だけでなくリスクとリターンで考える
◆ ポートフォリオ思考でキャリアを設計する
◆ 「なんとなくの選択」を減らす思考フレーム
本書の後半では、老後や終活といった人生後半の選択に焦点が当たります。主なポイントは以下の通りです。
◆ 老後不安の正体は「見えないこと」
◆ 退職金や資産をどう使うかという視点
◆ お金の管理は、人生の安心感を高める
◆ 早めに考えることで選択肢は増える
◆ 最後まで「自分で選ぶ人生」をつくる
この本を読んで感じるのは、「お金がわかると、人生は縛られるのではなく、自由になる」ということです。ファイナンスは、難しい専門知識ではありません。人生の節目で「後悔しない選択」をするためのとても実践的な思考ツールです。
お金が苦手だと感じている方、人生の次の選択に迷っている方に、静かに視界をひらいてくれる一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を!【3953日目】








